7/31(木)東京スタディツアー(2日目午後)報告

1 篠田研究室

 本郷キャンパス構内を散策し、昼食をとった後、複雑理工学専攻の篠田先生の研究室へ。

 篠田先生が研究されているものは、大きく分けて2つあります。

 ひとつめは「二次元通信」。通信シートと呼ばれるシートを媒体として電力を供給したり、情報通信を行なったりします。シートに電球を置くと発光し、小さなプロペラモーターを置くとそのプロペラが回転します。不思議な技術に生徒たちは興味を示していました。

 もうひとつの研究は「触覚の再現」です。超音波を用いて、あたかもものに触れているかのような感触をつくりだすものです。この技術を用いて実際に立体映像に触れる体験をさせていただきました。小さなスライム状のキャラクターの立体映像に触れたり、雨が降ってくる感覚を味わったり、そこにはないはずなのに手に触れているかのような感覚に生徒たちは驚き、楽しんでいました。

 1つ前の木下先生の講義で、社会全体がめざす目標に対しどのような技術が使えるのかを考えましたが、そのことを踏まえると、この2次元装置や触覚の再現といった技術からどのような社会的な目標を解決することができるかを考えることができそうです。行事に参加した生徒には、そのように知識をつなげていき、学びを深めてもらえれば、と思います。

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2 高橋研究室

 篠田先生の研究室をあとにして、東大のショップでお土産を買うなどしてしばらく休憩をしてから、本校卒業生の高橋先生の研究室へ。

 高橋先生は「光」について研究されています。ナノマイクロ領域の光応用技術の開発を目指しており、はじめの30分はその高橋先生の専門分野について模擬授業を行ってくださいました。

 そのあとは、高橋先生の研究室に所属する多くの学生たちのご協力の下、みなさんの研究の様子を見学させていただきました。蛍光を用いた表面形状の計測、生成AIを用いた光の位相分布の再現など、どれも専門性の高い研究でしたが、生徒たちは真剣な表情で学生たちの話を聞き、理解しようとしていました。なかには計測のために用いる精密機器の紹介や、マイクロスケールまで観察を可能とする電子顕微鏡を操作するといった貴重な体験をさせていただきました。

 最後に一人一人生徒から感想があり、電子顕微鏡が印象に残った生徒もいれば、蛍光の計測に興味をもった生徒もいて、さらに理系の道を視野に入れようと考えた生徒もいました。生徒ひとりひとりが学問の奥深さに触れる中で、思考を深め、視野を広げたのではないかと思います。また、進路を考えるひとつのきっかけを得たのではないでしょうか。

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