昨日7月11日(金)4限、岸高ホールにおいて1年生全員を対象とした自転車安全運転講習を実施しました。
最初に、岸和田自動車教習所の方から交通事故、特に自転車事故の現状などについて話していただきました。その後、自転車シミュレーターを持ってきていただいたサカイサイクルの方から、自転車を運転するにあたっての5つのルール「自転車安全利用五則」について説明いただきました。その中で特に印象に残ったのは、歩道を走る場合は必ず徐行し歩道側を走ること、自転車はどの信号に従うべきなのか、自転車も交通標識や「止まれ」の表示などに従って一時停止する、夜間は必ずライトを点灯する、ヘルメット着用の有無による死亡率の差は2倍であるなどです。
こうした話しを踏まえ、挙手により決定された代表生徒3人が自転車シミュレーターを用いて実際に自転車を走行させながら、特に気を付けなければならない場所などを体験しました。目的地は「学校」や「商店街」など様々なシーンがありました。見ている生徒たちはスクリーンに映し出された運転者から見える景色と自転車の動きに注目し、自分事のようにハラハラしながら見ていました。時には大きな声をあげていました。目的地まで走行を完了した後には、それぞれ気を付けなければならない場面での結果(○or△or×)が表示されました。
昨年度の実施では、目的地まで生徒が自由に運転していき、終了後に担当の方から講評するような形で行われましたが、今年度の担当の方はそれぞれの場面で随時、説明を加えながらすすめられました。そうしたこともあり、代表生徒も常に安全確認と安全運転を心がけていたように思います。
自転車シミュレーターでの体験を踏まえ、歩行者や自動車が急に飛び出してくることがあり前方左右の十分な確認が不可欠であること、発進時には後方確認も必要であること、障害物を避けるため走路を変更するなどの場合には後方右側の確認が重要であること、また、スピードの出し過ぎは要注意であることなどを改めて認識したことと思います。
担当の方からは最後に、このような注意すべき場面やとるべき行動を知っているだけで終わらせず、自分自身がそれらを守ることが大切であるという話しがありました。どうもありがとうございました。
シミュレーターでの体験が終わった後、改めて、岸和田自動車教習所の方から話しをしていただきました。自転車は、法律上は軽車両の位置づけであるため、違反運転をすると自動車と同じ扱いとのことです。また、「信号無視」「2人乗り」「一時不停止」「傘をさしての運転」「イヤホンを装着しての運転」「無灯火」「車道の逆走」「友達との並走」などはその違反運転に当たるということでした。
加えて、事故を起こしてしまった場合の対応、事故にあった場合の対応についても丁寧に説明いただきました。特に事故にあった場合には、相手の免許証の写真を撮影させてもらうとともに、警察を呼ぶ、病院に行くようにということは実践してもらいたいと感じました。そして最後に、本日のまとめとして、自転車事故がよく起こる場面についての動画が流され、説明が加えられました。お忙しい中、本校生徒のためにお話しいただき、ありがとうございました。
本校では各学年およそ100名、合計300名ほどが自転車を利用して通学しています。その生徒たちには、本日の交通安全教室で学んだことを認識しながら、十分に注意して安全運転をお願いしたいです。通学時は荷物が多くバランスを失いがちで、特に登校時は遅刻しないようにスピードを出しがちです。
実際に私が朝の立ち番をしているときに、蛸地蔵駅から学校に向かうT字路で一時停止せずに飛び出し、自動車と接触しそうになった場面を見たことがあります。すり抜ける形で何とか接触せずに済みましたが、もし当たっていたらと考えると怖くなります。自動車や自転車、歩行者が来ていることを想像しながら運転してもらいたいです。
今回ヘルメットについても、自転車乗用中の交通事故においてヘルメットを着用していなかった方の致死率は、着用していた方に比べて2倍高くなっているという話しがありました。自転車乗用中のヘルメット着用は努力義務となっていますが、本校の自転車通学の生徒でヘルメットを着用しているのは1割に満たないのではないかと思っています。
自分は安全運転だから大丈夫だと考えているかもしれませんが、自分がどれだけ気を付けていても、突然、自動車が飛び出してくる可能性もあります。したがって、努力義務であり、自己判断・自己責任であるとはいえ、生徒の皆さんにはぜひとも、「自分の命は自分が守る」という考えのもと、自分の頭部を守るために、ヘルメットを着用してもらいたいと考えています。最後になりますが、事故のないよう、十分に留意してください。