10/6(月)日本哺乳類学会での発表(in北海道)

 茨高生が体育祭準備で忙しく過ごしていた夏休み。そんな中、昨年度の78期課題研究での成果を発表するため、専門家や卒業生を巻き込み、準備してきたそうです。日本の"茨高"、世界の"茨高"となる第一歩です。日本哺乳類学会での発表の報告が届きました。

~発表を行った生徒の皆さんからの報告~

「私たち78期課題研究(生物)D班は、昨年度2年生での研究『ニホンアシカの同定』を3年生になってからも続け、その成果を令和7年8月23日「日本哺乳類学会2025年大会」で発表してきました。学会発表に来られなかったメンバーの分も頑張ろうと、全力を出しきってきました。

参考:過去のブログ「茨木高校の近況」に移動します!

 2月の校内発表会で発表した「ニホンアシカの同定」

 https://www.osaka-c.ed.jp/blog/ibaraki/BLOG-ibnews/2025/03/11-276850.html

 学会での発表内容は、学会用に組み直したのでこの時の内容とは異なります。

 新しいテーマは

 "大阪府立茨木高等学校から再発見された「オットセイ」剥製標本の再検討"です。

 日本哺乳類学会2025年度大会>講演要旨集>口頭発表p.88 OB-04大阪府立茨木高等学校

 https://www.mammalogy.jp/conf/2025/common/doc/oral_presentation.pdf

 (外部のページに移動します)

 8/22(金)【1日目】会場は、まさかの北海道!

 3年生の私たちは、学校で校内模試を受験した後、すぐに神戸空港に向かい、夜の飛行機で無事に北海道へ旅立ちました。

酪農学園大の看板と

 8/23(土)【2日目】初めての学会発表

 早朝、いつもと違う北海道の景色や植生を楽しみながら、会場の酪農学園大学に向かいました。到着すると、会場が思ったより落ち着いた雰囲気だったので、少し安心しました。

 口頭発表は5つの部屋に分かれ、それぞれ7グループが発表します。自分たちの発表する会場は300名ほどが入ることのできる広い講義室で、約70名の方々が見に来られました。

 そして発表本番。かなり緊張しましたが、何回も練習を重ねた甲斐があって大成功でした!!会場から大きな拍手をいただきました。

この日に向けてたくさんの方の協力で完成したスライドで発表する生徒

 この研究で、熱心に指導してくださった国立科学博物館(以下、科博)の甲能直樹先生が、まず『よかったよ』と笑顔でおっしゃってくださり、『流れがまとまっていて聴く人を惹きつける発表だった』と講評をいただけたのでとても嬉しかったです。

 次のグループは、英語で発表されたので、私たちも英語で座長(司会進行)に挑戦して、これも無事に役目を果たすことができました。

 他の方々の発表では、『とても時間がかかる研究だ』とか『体を張って研究をされたんだな』ということがわかり、研究者の方々の生き物への強い『愛』を感じました。

 そして口頭発表が終わった後、なんと鳥取県で研究されている卒業生の方に声をかけていただき、『茨高生は、いろいろなところで活躍されているんだな』と感じました。

 また、別のフロアの『ポスター発表』も見に行きました。そこでは、今話題の『野生動物とヒトとの共生』から『分子生物学を用いた研究』まで、哺乳類学のいろいろな分野の研究者の方々と直接、お話をすることができて、さらに興味がわきました。

 もちろん内容は専門的で難しかったのですが、『まだまだわからないことがたくさんある』ことがわかりました。

甲能先生の講評を聞く

 8/24(日)【3日目】受賞講演を聴いて

 札幌文化会館にて、学会で年間を通して活躍され、表彰された方々の受賞講演を聞きました。研究内容や発表の仕方もそれぞれとてもおもしろく、自分たちも将来、このような人になりたいと思いました。

 8/25(月)【4日目】千歳水族館

 午後の飛行機だったので、午前中に、サケ・マスの展示で、特色がある千歳水族館で北海の海の生き物も満喫して、新千歳空港から無事、大阪に帰りました。

千歳水族館を見学

【振り返り】たくさんの学びであふれる

 甲能先生に勧めていただいて、自分たちで北海道に行くと決めてからの約3か月間は、とても大変な道のりでした。

 高校生活最後の『体育祭』の準備もそれぞれ、援団・マスゲームの衣装作り、マスコットの制作、団会計などの役割にも妥協せず取り組み、一方で、日本哺乳類学会発表用の新たな原稿も3人で話し合いながらつくりあげ、本当に、新たにいろいろなことに挑戦した夏になりました。

 この3か月間と北海道での4日間はたくさんの学びで溢れていて、私たちの人生において、とても重要な分岐点となりました。

 特に、専門家の方々の『自分の好きなこと、やりたいこと、興味のあることを深く探究しようとする姿勢』を強く感じることができたのは良い経験でした。とても忙しい毎日でしたが、今は本当に貴重な経験ができた、と感謝しかありません。

 今回の学会発表に向けて、私たちは科博の甲能先生、久敬会、課題研究のアドバイザーの方々、茨高の先生方や先輩、友人と家族など、とてもたくさんの方々の力をお借りしました。熱心なアドバイスと応援をしてくださった皆様に深く感謝しています。ありがとうございました。

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