【先進校視察】奈良女子大学附属中等教育学校

215日(土)に奈良女子大学附属中等教育学校で開催されました「公開研究会&SSH成果発表会」に参加してまいりました。

「公開研究会&SSH成果発表会」は前日の14日と2日間に渡り行われ、全国から約200名の方が参加されました。研究会のタイトルは「ポリフォニーとしての学校-未来を切り拓く資質・能力と豊かな教養を兼ね備えた市民の育成-」。

奈良女子大学附属中等教育学校はSSH指定第35年目で「『共創力』を備えた科学技術イノベーターを育成するためのカリキュラム開発」とのテーマで研究開発に取り組まれています。

午前中の公開研究会では4つの分科会が開かれ、そのうちの「学校改革」のお話を拝聴しました。

奈良女子大学附属中等教育学校では、カリキュラム開発やSSHの成果の普及、高大接続研究、国際交流事業、教員研修機能など多岐に渡る研究開発を行いながら、いかに学校を機能的に運営していくか、試行錯誤の経過をお話しくださいました。

eポートフォリオとの連携
WEB出願の導入
・留守番電話対応の導入
・考査のみによらない学習評価
・部活動の外部委託

など、模索しながらも1つひとつ歩みを進めて取り組んでおられるようでした。

加えて、農業や家庭系の専門学科を持つ学校の実情についてもお話がありました。各校、それぞれのニーズや環境を踏まえて、挑戦し続けている様子が伝わってきました。

午前の最後に名古屋大学大学院の内田 良准教授から「学校の日常を『見える化』する-教育の持続可能性をもとめて-」とのタイトルでご講演いただきました。質疑応答では、参加した教育関係者の方々と「学校改革の行方」についての前向きな議論が行われました。

お昼の時間には生徒の課題研究に関するポスター発表及び企業・大学連携に関わるブース展示が行われました。「サイエンス研究会」に所属する生徒たちが丁寧に説明してくれました。
※サイエンス研究会・・・放課後等に研究活動を行う科学クラブのことで、1年生から6年生(中学1年生~高校3年生)までが所属

午後は大阪大学大学院の石黒 浩教授より「人と関わるロボットの研究と人間理解」とのテーマで記念講演が行われました。科学技術の進歩によって、指数関数的に「進化」を遂げる人類の今後を考えさせられる内容でした。人間とロボットの違いは何なのかなど、「〇〇の本質」を考えるきっかけとなりました。質疑応答では、高校生が積極的に発言している姿が印象的でした。

企画・運営いただいた関係者の皆様方、貴重な機会を賜り、感謝申し上げます。今回の学びを本校での取組に活かしてまいります。

なお、奈良女子大学では2021年度より通称「Q入試」と呼ばれるAO型入試が行われます。

Qとは「探究」のキュー、「question」と「quest」のQです。

興味がある人は一度調べてみてください。

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(化学科:吉田拓郞)