本校では、希望者を対象に夏休みを利用して「京大研究室訪問」と題して、主にOBOGの京都大学の先生方の研究室を訪問し"より深い学問の世界を知る"、という企画を行っています。
今回、訪問させていただいたのは、生態学研究センターの木庭啓介教授と工藤洋教授の研究室でした。
まず、午前には木庭啓介教授からご講義いただき、実際に実験されている研究室の中を訪問させていただきました。いかに生態学にご興味を持たれたか、といったご自身の経歴をはじめ、地球の環境問題の多くに関わる窒素循環についての講義、大学の決め方、学問に対するモチベーション、研究に対する心構えのあり方など、多岐にわたる内容でした。研究室では、同位体を用いた実験が行われていて、研究員の方々がチーム一丸となって取り組まれている姿が印象的でした。

そして、午後には工藤洋教授からご講義いただき、大学院生や研究員の方々が現在使われている研究室を見学させていただきました。講義では、「植物はどのように季節を知るのか?」という素朴な疑問を起点として、遺伝子を用いてメカニズムを解き明かす過程を、ご詳説いただきました。また研究室では、遺伝子や昆虫などを用いて実験されている様子を拝見し、蛍光顕微鏡や手作りの生物実験器具などを実際に触らせていただきました。

生態学という分野の中で、教授および研究員、大学院生の方々が、場所・環境を選ばず興味の赴くままに、尽きないアイデアを形にしていく様子がとても印象的でした。
将来学問に励み、研究に没頭しようとしている生徒たちにとっても、今現在行われている研究・実験にじかに触れることができて、とても良い刺激となったのではないでしょうか。
