昨日(11月5日)の1年生進路講演会ですが、約40名の保護者の皆さまにおいで頂きました。お忙しい中、ご来校頂き感謝申し上げます。
講演は、徳島大学から教授においで頂き、地方国立大学の利点等についてお話頂きました。大学進学を考えた際には、大きくは国立大学、公立大学、私立大学に分かれます。最近の出願状況でいえば、公立大学は学校数も増加傾向で、出願者数も増加傾向にあります。国立と公立の違いは、国か地方公共団体かの違いによります。授業料についても、公立の方がやや高め(と言っても平均で4年間通学して10万円程度)です。
また全国の大学の数でいえば、国公立大学は全体の約1割にあたります。では、利点ですが、国立の場合は、絶対的に歴史の長い大学が多く、その典型が旧帝国大学ですね。そして、企業からの評価が高い大学も国公立が上位を占めています。いわゆる、6教科を万遍なく学び入学を勝ち取っているため、総合的な基礎力が高いという評価になります。また、理工学部でいえば、その約6割が大学院へ進学している状況です。いわゆる、就職に強いといえます。
総合的な費用面いえば、授業料は単純計算ですが、4年間通学したとして、文系では国公立の方が平均で、約200万円ほど、理系では約350万円ほど、医歯薬系では約2,000万円ほど安くなっています。もちろん、地方国公立へ進学すると、下宿等での生活になりますので、生活費の仕送りが必要です。ただ、ほとんどが大学に近いところに下宿等がたくさんありますので、交通費はかかりません。大阪府内で市立に進学した場合には、交通費がかかりますので、文系でいえば、トータルでは私立でも国公立でも同じくらいと言えるでしょう。ただ、理系については地方であっても、国公立の方が安く通えるといえます。また、理系は、大学院進学率も高く6年間通学したと仮定すると、約500万円、医歯薬系では約3,000万円の差になりますので、地方といえども、国公立の方が各段に安くなりますね。
また、立地についても、大阪公立大学の例でいえば、森之宮キャンパスは大阪城公園の側にあり、地下鉄の新駅もできますので、立地もいいですね。地方の多くの大学は、このように駅に近い場所にあることが多いです。この点は、よく調べる必要がありますね。もう、35年も前の話ですが、北海道の国立大学に通学して時は、地元を離れていましたので、下宿生活でしたが、大学までは徒歩5分、公共交通機関も大学前にバス停があり、近隣には、コンビニなどの商業施設もたくさんあり、生活には何一つ不自由しなかったです。
これから進学先を考える際には、地元大阪近隣だけではなく、地方国公立大学も検討の一つのしてください。皆さんのイメージは、国公立大学の入試は、卒業間際まで続き年を超えた入試だ、と思いがちですよね。もちろん間違っていません。しかし、今は推薦入試(共通テストを利用しないパターンと使用するパターンがあります)や、総合型選抜では、11月頃に入試を行い、その入試と共通テストの結果で判定されるものもあります。この意味では、国公立大学を最初から「無理」と諦めるのではなく、挑戦することもありですね。なお、2月や3月の一般入試に比べて、総合型選抜で受験した方が、共通テストの得点率が低くても合格を勝ち取れる場合があります。大学卒業後のことも考えて、進学先選びをしたいですね。
と、いろいろと私見もありますが、以上のような話を盛り込みながら、講演を頂きました。何かの参考にしてください。
今日(11月6日)は、2年生の英語でスピーチコンテストがあります。6時間目に体育館で実施されます。発表される皆さんは、緊張することなく、自分をしっかりと出して表現してください。