2019年7月28日(日)に京都市立堀川高等学校で開催されましたSSH連絡会主催の「探究型学力 高大接続シンポジウム」に参加しました。
SSH連絡会とは北陸・関西圏のSSH先進8校で構成された組織で、校内体制の構築や特色ある取組、事業評価方法などについて意見交換を行われています。
《SSH連絡会》
・石川県立金沢泉丘高等学校
・福井県立藤島高等学校
・滋賀県立膳所高等学校
・京都市立堀川高等学校
・奈良県立奈良高等学校
・大阪府立天王寺高等学校
・兵庫県立神戸高等学校
・三重県立津高等学校
今回は「高大接続」「標準ルーブリック」が主な議題でした。
午前中の第1部では、事前課題として参加者が読んできた3つの生徒の研究論文に対し、班毎にルーブリックを作成するグループワークを行いました。
午後の第2部では、標準ルーブリックに関する実践事例や留意点についてご講演いただきました。
ルーブリックの作成においては、
・質的な転換点が見られ、教育活動の成果としてその質的な深まりを問いたいものを観点として精選すること
・観点の中での軸を貫くようにすること
・レベルとレベルの間が一定の間隔になるようにすること
・ルーブリックとチェックリストを使い分けること
などに留意する必要があるとのことでした。
十数年前に比べ、大学入試におけるAO・推薦入試の割合が大きくなっています。
AO・推薦入試において科学コンテストの受賞歴や課題研究論文のみを評価対象とすることが果たして、その生徒の生徒の資質・能力を適切に評価できているのか。
どのようなルーブリックが、生徒の課題研究の教育評価として適切なのか。
様々な意見が出され、高校と大学の双方が、よりよい「高大接続」を模索し続けている現状が伝わってきました。
文部科学省の職員の方をはじめ大学教員、全国のSSH校の教員等、約200名の方が参加された熱気あふれるシンポジウムでした。
ご準備いただいた関係者の皆様方、貴重な機会を賜り、感謝申し上げます。
指導と評価の一体を大切にし、ルーブリックを作成すること自体を目的化することなく、生徒の知的好奇心を大切に、圧倒的な本気度を育み、支える教育環境をつくっていきたいと思います。
(化学科:吉田拓郞)