【SSH】東北・東京サイエンス研修1日目

2023年8月2日~4日の2泊3日で実施した東北・東京サイエンス研修の報告です。
主な研修の目的は以下の通り
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1.東日本大震災および原子力災害の実態を学ぶとともに、特に福島第一原発の廃炉に向け導入されている科学技術を体験的に学ぶこと
2.最先端の科学技術に対する興味関心を持ち、将来の進路選択の幅を広げること
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参加した生徒は、希望者19名(選考あり)と教員2名でした、

1日目
行程は以下の通り
①大阪空港~仙台空港
②東日本大震災・原子力災害伝承館【見学】
③震災遺構・浪江町立請戸小学校【見学】
④中間貯蔵施設【見学】
⑤東京電力廃炉資料館【見学】

大阪空港~仙台空港

朝6時45分に大阪空港に集合!
8時のフライトで仙台空港に向かい、貸切バスで南下、福島県の浜通りを中心に研修を行いました。 高速道路を走行中には、定期的に放射線量が測定されている様子も分かり、さっそく震災についての現状を知ることができました。

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東日本大震災・原子力災害伝承館【見学】

東日本大震災・原子力災害伝承館では、当時の震災の様子の写真・映像や遺留物が残されており、後世に残す伝承館としての役割があります。避難所で使われたホワイトボードや津波で潰れてしまった消防車なども保管されており、震災の凄惨さをリアルに知ることができました。震災当時はまだ3歳くらいだった生徒にとって、メディア以外で知る良い機会になったと思います。刺激が強く心配しましたが、近くのスタッフに色々と質問するなど、むしろ関心をもって学んでいたようでした。

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震災遺構・浪江町立請戸小学校【見学】

請戸小学校は海から200m程度しか離れておらず、震災当時も津波の影響を大きく受けました。しかし、当時の教頭の避難指示などが的確かつ避難した山での奇跡的な救助劇もあり、すべての児童・教員が無事であったことが知られています。1F部分が壊滅的になっている様子は、津波の恐ろしさを物語っていました
震災当時は3月であったこともあり、請戸小学校では卒業式の練習をしていたようですが、その様子も事故当時から12年間そのまま残されています。

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中間貯蔵施設【見学】

津波による被害だけでなく、福島第一原発から放出された放射線の被害も甚大でした。中間貯蔵施設には、福島県内の除染に伴い発生した土壌や廃棄物等が最終処分まで貯蔵されており、2045年を目処に福島県内から運び出される予定となっています。圧倒的な除去土壌の量に、原発事故の恐ろしさと解決までの困難さを改めて学ぶことができました。

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東京電力廃炉資料館【見学】

今後30~40年を要するとされる廃炉プロジェクト。福島第一原発の事故の詳細や廃炉に向けた取り組みを詳しく知ることができました。

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1日目からたくさんの施設を訪れ、情報量がたくさんでしたが宿舎でも研修を行い、この日の学びを共有することができました。

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2日目へ続く

(GL部SSH担当 川口)