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2/4(土)人権作文コンクール(令和4年度人権作文コンクール入賞)

 今年度の大阪府人権作文コンクールにおいて1年生2名が入賞し、2月4日に大阪教育センターで表彰式が行われました。

おめでとうございます。

以下、お二人の感想と感想文の内容を紹介します。

●最優秀賞 「多様性、無知の知」(『正欲』を読んで)

〈受賞の感想〉頁を捲った次の文章。6頁冒頭の叙述に、降り積もった感情を言い当てられたような感覚がしました。その直後の、胸が痛いような、一周回って笑い出したくなるような、何かから解放されたような感情は今でも言語化できませんが、ただ、複雑でした。文章だけをここに引用してもあまり伝わらないと思うので...、是非、本を読んでみてください。「刺さる」というより「刺される」の方が似合う気がします。文章の感じ方は、恐らく百人百様です。「世界が変わる」なんて言葉はありふれた言葉ですが、まさに世界の見方が変わる本でした。授業で「正欲」を紹介してくださった先生、ありがとうございました。

〈内容紹介〉「多様性」という言葉をよく耳にします。さまざまな立場の人たちがつながる動きによって、今まで見えなかった問題が明らかになり、周囲の人の人権に対する意識も高まっています。でも、「それだけではない...」と、この感想文は教えてくれました。誰とも共有できない苦悩を抱えている人の孤独感、「多様性」を理解することの難しさについて、新たな視点を与えてくれる作品でした。

●優秀賞 「戦争と向き合う」(井伏鱒二『黒い雨』を読んで)

〈受賞の感想〉ロシアによるウクライナ侵攻が行われ、罪のない数多くの一般市民が犠牲になっている報道を目の当たりにして、「戦争」を強く意識するようになりました。太平洋戦争が終わってから77年。安定した平和な世界でしたが、この機会に今一度戦争のことについて深く知る必要があると思い、井伏鱒二の「黒い雨」を読みました。優秀賞を受賞することができて嬉しく思っています。

〈内容紹介〉広島に投下された原子爆弾、「戦争」が残す傷跡は何世代にも渡って消えない、癒やされない。被害者と加害者という立場の対立を超えた視点から、「戦争」がもたらす心の傷について考えること、「戦争」は人間に何をもたらすのかについて、改めて問い直すことを教えてくれる作品でした。

 本を読むことは、生きている「今」と向き合うこと、著者と対話することで、困難を乗り越える知恵や力を得ることができます。大切な人との出会いと同じように、心を揺さぶられる本との出会いが、自分を支えてくれる糧となります。そんな思いを新たにすることができました。

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