昨日7月15日(祝)、第106回全国高等学校野球選手権大阪大会2回戦、対府立城東工科高等学校戦がくら寿司スタジアム堺において行われました。2回戦ではありますが、本校にとっては本大会の初戦でした。3塁側のスタンドには数多くの生徒たちや保護者の方々、硬式野球部OBの方々が応援に駆けつけてくれていました。
本校は後攻のため、先にシートノックを行いましたが、夏の大会初戦特有の緊張感もあり、選手たちの動きがとても固い印象を受けました。ボールが手につかない、スローイングもぎこちないと感じる場面がありました。普段どおりの平常心で、リラックスして試合に臨んでほしいなと感じたところです。
午後2時20分にプレイボールがかかりました。1回表の守備では先頭打者が詰まりながらもライト前に、次の打者にはバントを警戒しすぎたのかフォアボールを与えてしまいました。送りバントを決められ、1アウト2,3塁からデッドボールで満塁になった後、バッテリーエラーで1点を献上。またセーフティスクイズがヒットとなり2点め。ここで牽制アウトを取り、流れを断ち切ったと思いましたが、センター前に運ばれ、3点めを取られてしまいました。打たれた感はあまりありませんでしたが、流れが悪く、何か分からない間に3点を先取されたような1回表の守備でした。夏の大会初戦立ち上がりの怖さを実感しました。
1回裏の攻撃は三者凡退でした。相手投手は、球威はないですが、サイドスローからのカーブがよく曲がっていました。相手の「打たせて取るピッチング」の術中にはまってしまったように感じました。相手の投球にあわせず、自分のバッティングを心がけてほしいと思いました。
2回表もフォアボールから盗塁され、三振を取りましたが、次の打者にはレフト前ヒットを打たれ、1アウト1,3塁から犠牲フライで4点め、その後エラーにより5点めを与えてしまいました。2回で5点、追いつくには厳しい大量失点となってしまいました。
先にも書きましたが、夏の大会は選手たち、特に3年生にとっては特別の大会であり、それだけに気合そして力が入りすぎたりしがちです。私自身も長く硬式野球部の顧問をしていたので、何度も体験してきました。日頃やっていることができればよいのですが、それがなかなか難しいようです。生徒たちの気持ちがよく分かるだけに、この1回表、2回表の守備を見ているのはつらかったです。とはいえ、まだまだ攻撃は多く残っているので、何とか気持ちを切り替えて、この悪い流れを打開してほしいと思いながら応援していました。
2回裏は1アウトから相手エラーでランナーを出しましたが、ダブルプレーに取られました。やはりまだ打たされている感がありました。
3回表は三者凡退に抑え、試合の流れはこちらに来るかなと期待していたところ、4回裏には先頭打者がレフト前ヒット、続いてショート内野安打が出ました。ここで一気呵成に攻めたかったのですが、レフトオーバーかという当たりを好捕されたり、走塁ミスもあったりで、チャンスを活かすことはできませんでした。
5回裏にはデッドボール、相手エラーの後、2アウトから2塁打が出て、ようやく2点を返すことができました。ただ、その後も得点するチャンスが続く中、2塁走者が飛び出し、挟まれてアウトになってしまいました。4回に続く走塁ミスで、生徒たちの焦りのようなものが感じられました。
6回表の先頭打者を内野安打で出した後、投手交代がありました。相手投手を上回る、打たせて取る見事なピッチングを披露し、ダブルプレーもあり無失点に抑えました。それ以降はどちらも単発な攻撃が続きました。
そして、立ち上がりに失点した5点が重くのしかかったまま、最後の攻撃、9回裏を迎えました。「絶対サヨナラ」だと、最後まで諦めずに試合を楽しんでほしいなと願っていたところ、先頭打者が左中間をやぶる3塁打を放ちました。流れを一気にこちらに引き寄せるためにもヒットで続きたかったですが、犠牲フライで1点を返したものの、ランナーがなくなり、1アウトであと2点差となりました。次の打者がピッチャー返しの強烈な打球を打ちましたが、素早く反応しグローブではじかれアウトになりました。そして最後は残念ながらキャッチャーフライで、結局、3対5で負けてしまいました。
3年生部員の皆さん、お疲れ様でした。昨日の試合を終え、様々な記憶や思いが脳裏をよぎったと思います。最後の夏の大会で勝ち進むことを目標に、ここまで練習を積み重ねてきたことだと思います。持てる力を十分に発揮できなかったという後悔だけが残ったかもしれませんが、ここまでやってきたことが無駄になったとは考えないでください。
目標達成に向けて、主体的に努力を積み重ねることができる力にこそ価値があるのです。すなわち、硬式野球部員として仲間と一緒に頑張ってきた経験こそが貴重なのです。また、悔しい負け方をしたからこそ、より強烈な印象を持って、学んだことや気づいたことがあったはずです。ぜひとも、昨日の試合を含め硬式野球部での経験や学びを、大学受験をはじめ、これからの生活や人生に活かしてもらいたいと願っています。
1,2年生部員の皆さんにとっては、3年生が引退し、新チームとなります。先輩たちとともに取り組んできた経験を踏まえ、自分たちのチームづくりをすすめてもらいたいと思います。新キャプテンのもと、チーム一丸となって、次の秋の大会で自分たちの満足のいく結果をだせるよう、練習や練習試合に取り組んでください。皆さんの頑張りに期待しています。
最後になりましたが、応援に来ていただいた保護者の皆様や硬式野球部OBの皆様、そして、生徒の皆さんにお礼申し上げます。今後とも、岸和田高校硬式野球部の応援をよろしくお願いします。