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8月1日(木)教育関係者向け金融・経済セミナーで、株式会社クボタのICTやIoTによる事業の革新のお話しを伺い、枚方製造所の見学に行ってきました

8月1日(木)株式会社クボタの ICTやIoTによる事業の革新のお話しを伺い、牧野高校から近い場所にあるクボタ枚方製造所の見学に行ってきました。

教育関係者向け金融・経済セミナーとして日本証券業協会の主催でこの日に行われたプログラムでは、午前中は、株式会社クボタの特別技術顧問(元 取締役専務執行役員 研究開発本部長)で、工学博士の飯田 聡 さんから、「ICTおよびIoTがもたらすクボタの革新について」と題して講義がありました。

農機製造会社のイメージが強い同社は、今も売上高の3分の2が農機やエンジンとのことですが、現在のミッション(使命)としては、食料(Food)、水(Water)、環境(Environment)への貢献を掲げておられ、水や環境分野でも様々な事業を展開しておられます。地域別売上の7割は海外だそうです。

日本の農業就労者が高齢化等で大幅に減少する中、プロフェッショナルの農家による超スマート農業、即ちIoTやデータ活用による精密農業(市場で求められる作物を求められる時期に求められる量で提供し廃棄は極小化することなど)や、自動化・無人化・省力化・軽労化した農業の実践、実現に向けて、様々な取り組みがされています。自動機能のついた「アグリロボコンバイン」は2018年12月から販売され、GPS付きの無人運転トラクタである「アグリロボトラクタ」も2017年からモニター販売がされているそうです。「自動運転田植え機」も開発中とのこと。トラクターは、区画が狭くて変形した日本の耕作地でも、GPSに加えてレーザースキャナや超音波ソナーを装備して障害物の検知し、安全確保をしながら作業が行えるように開発されています。アグリロボコンバインは作業時間が最短になるよう経路を計算し、タンクが満杯になるとモミ車まで自動的に移動、排出して自動的に最適経路で復帰するそうです。既に農薬散布ドローンやラジコン草刈機も実用になっており、販売されています。

アグリロボコンバインに付いた食味(水分とタンパク)と収量のセンサーで作物の品質と収量データを収集分析して施肥や土壌改良に活用たり、給排水も、遠隔・自動制御したり、作物生産プロセスや生育状況などをデータ収集、分析、管理して、収益を上げるための農業経営に活かすなど、スマート農業が一貫体系として捉えられていることが理解出来ました。機械の稼働状況は遠隔監視され、トラブル時の迅速なサービスや最適なメンテナンス計画に活かされているそうです。

加えて、地産地消(商)や、中山間地担い手農家の支援、六次産業化への取り組み、コメの輸出事業、更には、水や環境分野に関する社会課題の解決に貢献すべく、様々な研究開発を進めておられることに驚きました。

講義の最後に、イノベーションを起こすための発想力について、「大学生になってからでは遅いのではないか。中高生のころから発想力を養うようにできないか。」というお話しがありました。

講義後には、質疑応答の時間があったので、「高校側でも、新学習指導要領で『総合的な探求の時間』が設定され、答えの無い課題を自分たちで見つけて解決策を探る時代になっている。中高生の発想力を養うということであれば、高校生が教科書に載っていない現実や社会の課題を知り、将来やりたいことを考える機会を持つためにも、高校生に工場を見せたり、高校生に講義をしてもらえないか。」というお願いをさせてもらいました。今回のことが良い機会になり、今後に繋がればと願っています。

午後からは、バスで、牧野高校からも近いクボタ枚方製造所の見学をしました。広大な敷地に、新入社員の研修センターや、建設機械などの製造ラインが並んでいました。それぞれの場所では、担当の方々から丁寧な説明があり、大変充実した一日になりました。ありがとうございました。

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