12月24日(金)令和3年度第2学期終業式を行いました。

12月24日(金)令和3年度第2学期の終業式を校内放送で行いました。校長からのメッセージとして、概ね次のようなお話をしました。

生徒の皆さん、おはようございます。本日2学期の終業式を迎えました。昨年は、新型コロナウイルス感染症の影響で学校が2か月間休業になり、授業日を確保するために2学期の終業式は12月28日、3学期の始業式が1月5日で、冬休みは7日間でした。今年は2学期の終業式が12月24日で3学期の始業式は来年1月11日になっており、冬休みが17日間あります。皆さんにはこれを是非、充実した期間にしてほしいと思います。

さて、今日12月24日はクリスマスイブ、明日がクリスマスですね。朝のFMラジオでクリスマスソングが次から次に楽しげにずっと流れていました。日本では、クリスマスは何か賑やかで、楽しいお祭りのようなものになっていますね。私は、銀行員として海外で生活をしたことで、ドイツで一度、イギリスで二度のクリスマスを過ごしました。ドイツではケルンのカトリックの家族の家に下宿していたので、クリスマスはキリストの誕生を祝う宗教的な意味合いが強くあり、日頃は離れて暮らしている家族が皆、年に一度集まって静かに過ごす、日本のお正月のような休日であることを知りました。イギリスは同じキリスト教でもプロテスタント的なところもあり、家に家族や友人が集まり、クラッカーをパンと鳴らしてクリスマスディナーを食べる少し賑やかものでした。そして翌日はボクシングデイといって、クリスマスに働いてくれた使用人や郵便屋さんに箱で贈り物をすることが起源と言われる休日になっています。同じ先進国のキリスト教の国でも、クリスマスの習慣が日本と全然違います。国際化が進む中で生きていく生徒の皆さんには、そんな習慣の違いにも興味をもってほしいと思います。

この2学期は、外部の方から校長に手紙を頂きました。それを少し紹介します。

「謹啓、時下ますますご清栄のこととお慶び申し上げます。私は御校に出入りをさせていただいております一業者の者です。突然のお手紙に戸惑われたことと存じますが、この度御校の生徒様の振る舞いにとても感動したことがありましたので、学校長様に一言ご報告させていただきたいと思いました。

今月(10月)初旬のことですが、私が御校内におきまして作業をしておりましたところ、数人の女子生徒さんが歩いておられました。そして私の近くを通り過ぎる時に『いつもありがとうございます!』と元気よく声をかけてくださいました。突然のことに私も 『ありがとうございます』としか返答することができませんでしたが、その生徒さんたちの一言に本当に爽やかにされました。

きっと学校の先生方の良い指導と校風がそのように爽やかな若者を育てているものと思います。教育者の皆様には本当に頭が下がります。とても感動しましたので、私も会社に戻って上司や仲間にその生徒さんのことを話すと『今の高校生の中にもそんなしっかりした子がいるんだ』『きっとそういう子は親からしっかりと教えられているんだね』『うちの子にもちゃんと教えないと』などと感想を述べていました。

(中略)

元気よく労ってくださった若者の一言は人を爽やかにしますし、きっとその生徒さん自身もそのような挨拶に自ら爽やかさを感じていることと思います。今回の出来事は何気ない日常の一コマかも知れません。しかし若い人たちが発する一言には他の人を動かす大きな力があるということを知ることができたすばらしい機会でもありました。

(中略)

コロナ禍の大変難しい状況が続いている昨今ではありますが、これからの牧野高校のますますのご発展と若者たちの健やかな成長を願っております。                      謹白」

この手紙を10月の終わりに匿名の方からいただきましたが、校長としてとても嬉しく、生徒の皆さんを誇りに思いました。外部の方は私たちのことをよく見ているし、相互に影響し合うものだということが改めて良く分かります。

次の手紙です。

Dear Ken, I hope you and your family are well in this topsy-turvy Coronavirus world. Every day, the Pandemic seems intent on reminding us, if indeed we needed reminding, that the future is indeed fiction, until it dose actually become the past.

Thank you, thank you, thank you, for helping to make me feel at home at Makino. I really do appreciate it. I miss my lessons with the second year stay . I loved teaching them in the L.L. room. I also miss the atmosphere of the school itself. The students at Makino make the school. That is so impressive huh.

(中略)

Anyway Ken, I hope you get to spend some quality time with that family of yours or may be even a trip to Okayama. The movie was 100% correct ' LOVE ACTUALLY ' is where it's at. Warm regards, Jack/

ジャックさんは昨年度まで牧野高校でNETとして教えていただいていた先生で、4月に転勤されましたが、牧野高校の素晴らしい雰囲気が懐かしい、その牧野高校の雰囲気は生徒が作っていると、書いてあって、心に残っていると褒めていただいています。校長として嬉しい限りです。

ところで、これらの手紙は日本語と英語という違いがありながらも、いずれも言葉で書かれています。人間は言葉で意志を伝達する動物で、言葉で思考をします。

先日行われた牧野高校の学校運営協議会では、委員の方から、「ICT端末を使うことについて脳科学的に分析していくと、(情報を集めて整理する)瞬発的な力はつくが、定着させる力が疎かになると言われていて、スマホ等を使っている子どもたちの脳を見てみると思考停止状態にされており、思考力が落ちてしまう心配がある」という指摘とともに、「ICTに対抗して思考力をつけるには読書が一番良い方法と言われる。それも電子書籍ではなくて紙の本が良い。紙を触りページをめくりながら読むのが良い。」というお話しがありました。別の委員の方は、「牧野高校の卒業生から先日『もっと本が読みたい。表現力が無いことに気づいた。どんな本が良いか』と聞かれた。というお話しも出ていました。私からは、「牧野高校の図書館はとても充実している。生徒にどんどん本を読むように伝えたい。」とお話ししました。

この長い冬休みは、1、2年生の皆さんにとって、ゆっくり本を読むのに相応しい休みでもあります。 3年生の皆さんは大学入学共通テストの直前で忙しいかもしれませんが、心を亡くすような切り詰め方ではなく、家の中で安らぐような息抜きも要るでしょう。そのために本を読むことはお勧めです。

生徒の皆さんが、明日からの冬休みを充実したものにして、また3学期の始業式の日に元気な姿を見せてくれることを期待しています。

以上で校長からのメッセージとします。ありがとう。

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