「学問のすすめ」の勧めーその2ー

前回に続き「学問のすすめ」についてです。福沢諭吉もEmpathy(共感)について述べているところがあります。

「ここで言っておこう。次代の若者たちよ、他人の仕事を見て物足りないなあ、と思えば、自分でその仕事を引き受けて、試しにやってみるがよい。(中略)非常に大きなことからとても細かいことまで、他人の働きに口を出そうとするならば、試しに自分をその働きの立場において、そこで反省してみなければいけない。あるいは、職業が全く違ってその立場になれない、と言うのであれば、その働きの難しさと重要さを考えればよい。」(2008年「現代語訳 学問のすすめ」福沢諭吉著、齊藤孝訳 p.215 筑摩書房)

他人の立場になって考えてみる知的作業の「共感」についての内容は、以前紹介した本「ぼくはイエローでホワイトで、ちょっぴりブルー」にもありました。「学問のすすめ」を読んでいて、この考えに再会しました。時間軸を超え、国境も超え。「普遍的」な概念なんだとわかりますね。つらいことや我慢することがたくさんあったこの数か月。ようやく日常に向けて動き始めますが、自分の周りの人のことも考える、そんな気持ちを大切にしてほしいと思います。

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