1年生対象「SD(セレンディピティ)講演会」を開催

 昨日、5月26日(金)6,7限の授業時間に、1年生全員を対象とした「SD(セレンディピティ)講演会」を岸高ホールにおいて開催しました。「SD(セレンディピティ)」とは、4月28日にも本ブログで紹介しましたが、1年次に1単位で行う学校設定科目です。前半は課題研究を行うための基礎(課題研究の意義、情報収集の方法、課題設定の仕方など)を講義形式やグループワーク形式で学び、後半は生徒が興味・関心に応じて、8つの課題分類に分かれ、2年次から取り組む課題研究のテーマを設定していきます。

 今回の講演では、大阪大学の進藤修一副学長を講師としてお招きし、課題研究の意義や課題設定の仕方に加えて、大学で行う研究などについてお話しいただきました。

 前半の課題設定の仕方では、最初に、よい研究発表とは「研究目的が明確であること」「思考に分析と論理が含まれていること」「的をしぼった調査ができていること」の3つの条件を満たしていることだとお話しいただきました。生徒の皆さんには、課題研究として取り組む以上、この3つの条件を意識しながら、「調べ学習」で終わらないようにしてほしいと思っています。

 また、1つめの条件「研究目的が明確である」ためには、「主題」「トピック」「仮説」が定まっていること。また、研究テーマの設定にあたっては、大きな関心領域である「主題」に対して、具体的に特定された研究対象である「トピック」を定め、トピックに関する「因果」あるいは「比較」を含む予想として「仮説」を立てていくという流れについて、具体例を示しながら話していただきました。

 課題研究をすすめていくうえで、研究テーマの設定の仕方によって、研究方法や結論が大きく変わります。改めて、研究目的を絞り具体化することと、「調べ学習」で終わらないためにも「仮説」を意識することの重要性を認識させられました。

 また、「トピック」に必要な5つの要件が示されました。研究する意義、本人の興味、研究内容の新しさに加えて、「自分たちの力でしっかりと研究できるのか」も重要な視点だとお話しいただきました。さらに、調査については、的をしぼり、きちんと根拠づけできているかが重要だということもお話しいただきました。

 全体をとおして、幅広く教養を身に付けることの大切さ、学ぶ上でコミュニケーション力を付けることの大切さ、これからのグローバル社会で英語力を身に付けることの大切さなどについても、メッセージをいただきました。

 これから課題研究に取り組む1年生にとっては長時間の講演であり、特に前半は内容を理解することが困難だったかもしれませんが、これから「SD(セレンディピティ)」の授業がすすんでいく中で、今回の講演でお話しいただいたことが繋がり、理解できるようになると思います。

 講演終了後も長い時間、生徒からの質問に丁寧にお応えいただいた進藤副学長に感謝申し上げます。ありがとうございました。

  

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