2月21日(木)平成30年度第2回職員人権研修会を実施

2月21日(木)の放課後、牧野高校の会議室で、平成30年度の第2回 職員人権研修会を実施しました。

テーマは、「ソーシャルワークとは何か~『社会資源の活用』と『発達障害の理解』を通して~」で、外部講師として、特定非営利活動法人 あそーと 代表理事で、社会福祉士、大阪府立高校でスクール・ソーシャル・ワーカー(S.S.W.)としてもご活躍中の石原昂侑さんにお越しいただき、ご講演と質疑応答を行いました。

講演内容は、①ソーシャルワークについて(社会資源の説明も含めて)、②スクールソーシャルワークの実際の進め方について、③「生徒の困り感の発見が大切」ということについて、④「発達障害の大まかな特性を知っていると生徒の困り感の早期発見につながる」ということについて、でした。

実際に他の府立高校で現在担当しておられる、具体的な生徒対応の事例などを紹介いただきながら、ソーシャルワークの意味、発達障害の種類や原因や診断、中でも自閉症スペクトラムについての特徴や支援方法などについて、高校教職員が知り、理解しておくべきことがらを、豊富な資料やデータとともに、ご説明いただき、大変充実した2時間になりました。

研修後に教職員から寄せられた感想には、

●「ソーシャルワークの内容」「発達障害の内容・特徴・支援方法」等に関してわかりやすくお話しいただき、とても参考になりました。10年近く前に発達障害を持つ生徒を担任したときのことを思い出しながら聞いていました。学年に何人かはいると言われている発達障害を持つ生徒への関わり方、また、その生徒の状況等のケーススタディの重要性を感じています。

●ソーシャルワークについてあらためて確認することができたので有意義な時間となりました。「困った子は、困っている子」「サリーとアンの課題」についてが印象に残りました。無知は罪であると改めて思いました。

●前任校が支援学校だったので、知っていることもありましたが、中枢性統合のお話など、わかりやすかったです。牧野高校には発達障害の生徒は比較的少ないように見えますが、ゼロではないし、支援学校等のように「困り感のある子がいて当然」という感じではないので、かえって見過ごされがちになっているかも知れないなと思います。担任や教科担当が困り感のある生徒を見つけることができる能力を身につけるためにも、このような研修が今後も必要だと感じました。

●日頃から生徒に向けて、何気なく「がんばれ」「やればできる」「ちゃんとやれ」等の声かけをしているが、その言葉は正しいものとは限らないことを知った。もしかしたら生徒は既に頑張っていたかも知れないし、ちゃんとしようとしていたかもしれない。こちらの物さしだけで判断せず、生徒ひとりひとりをアセスメントし、理解する必要があることを学んだ。生徒指導をする際、ある程度のベースに沿って指導しているが、生徒ひとりひとりに合った指導を個別でしていくように変えていけたらよい。ただし、不公平感を持つ生徒に対してどう対処するか等、課題もたくさんある。

●すごくわかりやすい話でした。本日はありがとうございました。教育現場には、スクールカウンセラーとSSWの違いもよくわかっていない教員もいます。もっともっとサポートを必要としている生徒に目を向けて、できる限り適切なサポートができる現場になればいいと思いました。学力レベルに関係なく、どこの学校にも課題を抱えた生徒がいるという考えが必要だと改めて思いました。

●本日、貴重なお話をきかせていただきありがとうございました。生徒の困りにどのように気付き、理解してあげればいいのか、そのような状況に直面したときSCまたはSSWに相談し、専門家の視点から本人が抱える問題に対してアプローチすることが早期発見にもつながることが分かりました。今回の研修会から得られたことを今後の業務への励みにしていきたいと思います。

●自閉症やADHDの人たちの気持ちを知る機会ができてすごく良かったです。「できるけど超疲れる」というところに配慮していきたいと感じました。貴重なお話ありがとうございました。

●具体的な支援についてわかりやすく話して下さってよかったです。思いもよらない捉え方をしているときに、わかるように説明するというのは難しいと感じることがあります。感覚的に情報を統合して○○と理解しているので、そこから細かい情報をひもといて...、時間をとって話すべきだと思いますが、それだけの(その時間、相手を引き留める)信頼関係が必ずしもできていないことがあると感じています。

●発達障害の人の特徴がよくわかった。「困った子」は「困っている子」ということで、生徒の困り感を理解してあげることが、まず大切で、頭ごなしに叱るのではなく、アプローチの方法を考えるように接しなくてはいけないなと思った。

●自閉症でも、ADHDでも、1対1の対応は何とか理解できるが、実際、授業するうえで、40人の中にその1名がいた場合、どのようにすればよいか悩ましく思われます。

などなど、有意義であったことを物語るものが多くありました。

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