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7月10日(水)京都大学 酒井 敏 教授の「京大変人講座特別出張講義」を聴きました

7月10日(水)夜には、大阪京大クラブの7月例会があり、京都大学大学院 人間・環境学研究科の酒井 敏 教授の「京大変人講座特別出張講義」と題した講演を聴きました。

今年の春に出版されて、今でも書店で目立つところに置いてある本に「京大変人講座」がありますが、この本の中心人物で、「京大変人講座」の発起人になっておられるのが、酒井 敏 教授です。いただいた名刺には、表に「シェルピンスキーの森」と書かれており、裏には、「京大変人講座」と「京大的アホがなぜ必要か カオスな世界の生存戦略」の2冊の本の写真が印刷されています。

そう言えば以前、テレビで、フラクタル図形を使った日除けのある「シェルピンスキーの森」を、酒井教授が紹介されていたことを思い出しました。

この日のお話しは、今の世の中が、「やらなければいけないこと」と「やってはいけないこと」ばかりが幅を利かせるようになり過ぎて、本当は一番大事で決して無くしてはいけない「どーでもいいこと」(その多くが教養ということかなと思います)が大事にされなくなっていることを憂えるというもので、頷くことがたくさんありました。

週間天気予報はあっても10日後の天気はわからないとか、未来は既に決まっているとする「ラプラスの悪魔」の矛盾とか、バタフライ効果とか、世の中はフラクタル図形とカオスだらけとか、面白いお話しが次から次に展開されました。

特に、「選択と集中」という流行の企業戦略の長期的に見た弱点や、水が氷になる「相転移」のように物事が一気に変わることの臨界点が大事で、アホ(無駄に見えることを懸命に考えることや行うことではないかと思います)の臨界状態を如何に作って我慢することの重要性や、無から有を生むためのイノベーションを起こすためには「気まぐれ」も大切なことなど、大いに考えさせられるものでした。

今、インターネットで手軽に調べて同じ知識や意識を持つことや、他人の高評価の多寡を自分の判断基準にすることが増えて来ている気がしますが、生徒たちには、個性や多様性の大切さや、知ることよりも自分の頭で考えることの必要性、重要性と面白さを、あらためて伝えたいと思いました。

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