皆さんも報道等でご存じと思いますが、今日の日没後から2つの流星を見られるチャンスがあります。今日は、オリオン座流星群の極大もあり、新月と重なるため、夜空には明かりがすくない状況です。とはいえ、街明かりはどうにもできません。夜空の観察時には見えにくくする明かりを「光害」と呼んでいますが、街の近くは星の観察には適さないのです。
では、どんな彗星を見ることができるのか?というと「レモン彗星」と「スワン彗星」の2つです。
「レモン彗星」はアメリカ・アリゾナ州ののレモン山天文台で発見されたため、命名されています。その彗星の周期は1100年と言われています。西から北西の低い空に見え、3等から4等の明るさになるとのことです。
「スワン彗星」はウクライナのアマチュア天文家により発見され、、命名されました。西南西から南の低い空に見えるようです。6等と言われていますので、かなり暗いですね。肉眼では厳しそうですね。
さて、彗星ですが、その核は氷等でできていて、惑星と同じように太陽の周りを公転しています。しかし、その軌道は超楕円形をしているため、公転軌道を1周するには、かなりの期間を要します。また、氷等の核を主としているため、太陽に近ずくと太陽風により核の一部が飛ばされて尾が見えるようになります。そして、彗星は地球の公転軌道上も通過するため、その一部を地球の公転軌道上に残していきます。この塵の中を通過する際に、流星群として塵を見ることができるのです。
今回は、オリオン座流星群の極大(ピーク)を迎えるのが今日で、ハレー彗星という彗星が残した塵の中を地球が通過することにより、流星として見ることができます。ちなみにオリオン座流星群というのは、流れている流星の元を辿るとオリオン座を起点として流れているように見えることから、オリオン座流星群と名付けられています。また、その流星の起点を輻射点と呼んでいます。毎年見ることができるのですが、数は年によって違います。夏場に、ペルセウス座流星群が話題となりますが、原理はこれと同じです。
いろいろな天文現象がみられるものです。双眼鏡等を持っていない場合には、スマホのカメラで見るといいかも知れません。スマホも使いようですね。
かなり昔の話になりますが、高校時代にはペルセウス座流星群の観測を3年間行っていました。夏場に光のないところでキャンプをして観測をするのです。当時は、ペルセウス座流星群の研究もしていましたので、夜中から1時間毎に流星の数を数えたものです。記憶にあるのは、1時間で数えた最大が200個くらいあったこと、中には爆発して塵となるもの、痕を残すもの、爆発の際に-1等星くらいになり、テントの中からも確認できたことなどがあります。1時間に100個以上の流星を見ると感動ものです。一番のチャンスは明け方ですね。仲間と観測会する際には、「流れた星座の場所」「流れた方向」「流れた時間」「痕跡の有無」「等級」などを記録します。一番難しいのが「流れた時間」で、「だるまさんがころんだ」を1秒として時間を測定したものです。ですから、当時は、よく「だるまさんがころんだ」を1秒でカウントする練習をしたものです。
いろいろな研究がありますが、より追及すると面白い結果を発見できるかもしれませんよ。研究心を持って、いろいろなことを見てみてはいかがでしょうか。