CS 講演会「村尾塾」実施報告

 昨日9月1日(金)7限にCS講演会「村尾塾」を実施しました。CSとは学校設定科目「キャリアスタートゼミ」の略称で、本校が3年間通して行う課題研究3年生の科目です。講師は関西学院大学教授であり、日本テレビ「NEWS ZERO」のメインキャスターも務められた村尾信尚先生です。村尾先生にはこれまでも3年生を対象にご講演いただき、好評であったことから、今年度4回めとなる講演「村尾塾」をお願いしたところです。

 最初、ご自身の経歴について、鎌倉にある「岐れ路」という交差点の写真を示しながら、財務省に長く勤められた後、「役所・地域・日本を変えたい」という思いから財務省を退官し、三重県知事選に出馬するも落選した話しなどがありました。その後、新設された関西学院大学東京事務所の教授となり、「NEWS ZERO」のメインキャスターを12年間務めることになったそうです。

 生徒には、自分のやりたい事については「自分の心の声を聞く」のがよい。「社会は右に行ったり左に行ったりするが、これからの将来を考えるにあたっては、自分が何をやっているときに時間を忘れられるのか、夢中になれるのかを大切にするべきだ。」とおっしゃっていました。

 また、ヨガなどで使用するローラーを取り出し、見る方向によって円柱、円、長方形など形が変わるという話しをしたうえで、このことと同様に、1つの事実でも視点を変えると見え方が異なる。そのため、何が真実なのか、何が重要なのかは複数の人の話しを聞いたり、複数の新聞やニュースを見たほうがよいと話されました。

 その後、地球温暖化・気候変動や核兵器の保有に伴う核戦争など、現代社会における課題に関するお話しがありました。講演の前、校長室では日本の今後の人口減少などについて話しをしていましたが、これからの社会には多くの課題を抱えています。そのため、これからの社会を生きていく生徒たちは、無関心でいられない時が訪れるかもしれません。ぜひとも、その時が訪れる前に関心を持ってもらいたいと思っています。

 そして、憲法と法律の違い、社会を変えることができる2つの券(有権者としての投票用紙と消費者としての日銀券)についての話しがありました。この2つの券については重要な武器であることを十分に認識し、有効に活用してもらいたいとおっしゃられていました。

 そして最後に、お寺の掲示板に貼られた「この世は諸行無常 悪い事も長くは続かない」と書かれた貼紙の写真を示し、「悪い事も長くは続かないという言葉のとおり、様々な困難なことに直面するかもしれないが、不安や悲観的にならないで、必ず明日はよいことが起こると楽観的に捉えながら、行動に移していってほしい。」「運は楽観が呼び寄せる」という話しをしていただきました。

 まさに、大学受験に向かってしんどい状況にも粘り強く取り組んでいる最中の3年生にとっては、貴重なお話しをいただいたのではないかと感じました。

 村尾先生、お忙しい中、東京からお越しいただき、どうもありがとうございました。

 

  

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