10月29日(日)、ギャラリーよみうりにおいて、大阪府内のスーパーサイエンスハイスクール(SSH)などの生徒を対象に、2025大阪・関西万博の共創パートナーである日本弁理士会が主催する「万博関連イベント体験会」が開催されました。本校からは物理部の8名が参加しました。
「バーチャル世界で近未来を感じよう」というサブタイトルが付けられているとおり、XR技術などを体験できるイベントで、3つの企業等が出展していました。
その1つが体験者のみならず周りの視聴者も楽しめるXR技術の体験です。XR(クロスリアリティ)とは、リアルとバーチャルを組み合わせた空間を創り出し、現実には無いものを見える・触れる・動かせるようにする技術です。ゴーグルをつけている人とゴーグルをつけていない人が、同じタイミングで一緒にXRの世界に入り、3D画像を操作することができます。ゴーグル・パソコンのどちらからも3D画像をつかむ、回す、拡大縮小するなど、リアルタイムで自由自在な操作が可能です。私は今後こうした技術がどのように活用され、役立てられるのだろうかと考えつつ、技術の進展に感心しながら、生徒たちが体験している姿を見ていました。
また、磁気粘性流体による触覚変化を利用したXR技術体験がありました。鉄ナノ粒子を用いた特殊な流体を使用しており、磁気に反応することで固くなったり、柔らかくなったりなど(言葉では表現できないぐらい自由に細かな設定ができます)、粘性が変化し、様々な感触を感じることができました。
そして最後に体験したのが、生徒5人がガイド役の方と一緒にVR(バーチャルリアリティー)技術やメタバースを活用した仮想空間、未知なる新世界への旅を行うというものです。バスに乗って空を飛び、一瞬で海岸へ、また、恐竜がいる時代へ、空中から宇宙へ行きました。さらに、ミクロの世界にも入り込んでいました。ゴーグルをつけることで「時間」も「場所」も「人格」も超えた別世界に飛び込んでいきます。生徒たちはこの体験がもっとも関心を持ったようで、終わってからもテンションがあがっているのを感じました。本当にすぐ横に恐竜がいるようで、とてもリアルだったということでした。
また、体験の待ち時間の間には、弁理士の方から、弁理士の仕事、弁理士になるためにはなどについてレクチャーを受けました。先日の「OB・OG講演会」でも弁理士の方に来ていただきましたが、まだまだ馴染みのない資格・職業だと思います。時間をかけて丁寧に話しをしてくれたので、ある程度のイメージは持てたのかと思います。
今回は3つの体験だけでしたが、大阪・関西万博ではこうした体験を数多くできるのだろうと思いました。休みの日に大阪市内まで来て、このイベントに参加してくれた8名の生徒の皆さん、お疲れ様でした。