イギリス研修に対する事後研修を実施

 1月16日(木)15:30から会議室において、7月27日(土)から11日間のイギリス研修に参加した生徒35名を対象とした事後研修を実施しました。このイギリス研修は今年度初めて企画した海外研修で、夏休み期間中にもかかわらず、想像していた以上に多くの生徒が参加してくれました。今年度の参加実績もあり、来年度も実施する予定です。また多くの生徒が参加してくれることを期待しています。

 事後研修当日は、参加生徒一人ひとりに研修中の思い出や感じたこと、学んだことに加え、そこでの経験をとおして成長したこと、後輩たちへのメッセージなどを文章にしてもらい、冊子にまとめた文集を配付しました。また、研修を終え、すでに5か月ほどが経過した今、イギリスで感じたことや自らの決意などを全体で共有することで、生徒たち一人ひとりがこのイギリス研修に参加した目的を再確認し、研修の成果と価値を振り返ってもらいたいという思いで、改めて、集まってもらいました。

 事後研修を実施するにあたり、私から話しをさせてもらいました。まずは、学年を超えてともにイギリスに行ったメンバーが集まることができ、よかったのではと話しました。日頃、学校で顔をあわせてもイギリスの話しをすることはほとんどないだろうと思います。ただ、共通の思い出や感動をもつメンバーが集まり、その思いを共有することはとても大切です。

 そして、喋る機会をもらったので、私が文集の「巻頭言」として書いた内容をベースに、全員の文章を読んだ感想などを交えながら、長くなりましたが、話しをさせてもらいました。

 本校では海外研修を実施する主な目的として、「国際的な視野を育成する」、「コミュニケーション力を身に付ける」、「英語による表現力を身に付ける」の3つを示しています。生徒たちの文章を読むと、一人ひとりがこれら3つの目的を達成できたと感じていることを伝えました。

 まずは、イギリスの歴史や文化、生活習慣などに触れ、改めて、何も考えずに当たり前となっている生活(日本)のことを考える機会になったという点です。特に、食事や水、治安などでは日本のよさを実感したようです。家族の有難さも感じたようです。ただ、事前研修でイギリスの食事はまずいとインプットされていたこともあり、「食事は意外と美味しかった。」と書いている生徒がたくさんいました。特に、フィッシュアンドチップスは美味しかったようです。また、そのことから、「何事も実際に体験してみないと分からない。」、「先入観や固定観念を持たずにチャレンジすることが大切」と話しが広がっていたことはとても興味深かったです。

 イギリスの歴史や文化という点においては、やはり街並みや建築物、そして雄大な自然を現実に見たときの迫力は凄かったのだろうと感じられる文章が数多くありました。「ビッグベンの迫力ある姿と独特な鐘の音色には感動しました。」、「バッキンガム宮殿の近くでは騎馬兵がいてかっこよかったです。」、「木の上にリスがいたりして驚きました。」などです。テレビや写真などでは何度も見たことあるのでしょうが、「本物」を見て、その歴史や伝統などを実感できたのでしょう。

 コミュニケーションという点では、様々な国の人たちと会話をしたり、アクティビティなどをとおして交流したりする中で、多くの日本人との気質の違い、その積極性などに驚きを感じ、刺激を受けたというところです。特に、「ディスコ」での行動には大きな違いを感じたようです。この点については多くの生徒が「海外の生徒たちから学ぶことが多くあった。」、「自分の英語力よりも、話しかける勇気があれば話せることが分かった。」、「遠慮や羞恥心を捨て去ることが必要」などと書いていました。

 そして英語力の点においても、多くの生徒がイギリスに行くにあたって、また、イギリスに到着してすぐ不安を感じていたようですが、日々、生活する中で、そうした不安もなくなっていったようです。「最初は不安でしたが、聞いているうちに慣れていって分かるようになってきた。」、「英会話の力が上がったのと、間違っていても、分からなくても伝えようとする自信がついた。」、「リスニングと単語ができれば何とかなる。ただ、もっと英語が話せたら楽しさが5倍ぐらいになる。」などと書いていました。

 3つの目的について振り返った後、「同じ研修に行っても感じることや気づくことは人によって異なる。自分には気づいていないこともあると思うので、できる限り全員の文章を読んでほしい。」と伝えました。

 そして最後に、イギリス研修に行ったことを過去の思い出にしないよう、研修中に感じたことや考えたことを継続させながら研修の価値を高めてほしい。そうした思いをもって、残りの高校生活を送ってもらいたいといった内容の話しをしました。

 研修では積極性を発揮し、前向きに取り組むことができたとしても、現実の世界に戻ると、元のままに戻ってしまうということはよくあります。ただ、それでは研修に参加した意味がないため、自分自身の心の変化(積極性、英語力など)を常に確認しながら、高い意識を継続させていってもらいたいと願っています。

 私からの話しが終わり、担当者から、文集の内容の確認を行った後、グループに分かれてイギリス研修で印象に残っていることを話し合い、全体で共有しました。どのグループも研修のことを思い出しながら、楽しそうに話しをしていました。おそらく、時間を気にしなければ、話しが尽きないぐらいの思い出があるのだろうと思います。

 また担当者から、研修をとおしての変容について聞かれ、「積極的になった。」、「初対面の人とでも話しできるようになった。」と答える生徒がいました。およそ半年が経過し、日本での日常生活の中で、その意識を忘れず行動できている生徒がいることに嬉しさを感じたところです。そして最後に、4月21日(月)に実施する来年度のイギリス研修の説明会で、皆さんの体験や成長ぶりを喋ってほしいという依頼がありました。大勢の生徒や保護者の前で話しをすることになりますが、それこそ、イギリス研修を経験し成長した姿として、恥ずかしがることなく、自ら積極的にやりたいと意思表示してもらいたかったですが、残念ながら、その場では誰からもそのような声はあがりませんでした。また依頼させてもらうことになりますので、その時はよろしくお願いします。参加してくれた皆様、お疲れ様でした。これからも皆さんの変容と成長を見守っていきたいと思います。

 

 

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