2月28日(金)午前10時から南海浪切ホールにおいて、「大阪府立岸和田高等学校第77回卒業証書授与式」を挙行しました。数日前から気温も上がり、春の気配が感じられる天候が続いていましたが、当日は朝から今にも雨が降りそうな曇天でした。ただ、学校から南海浪切ホールに向かう時間帯には晴れ間も見られました。下の写真は当日の朝、撮影した岸和田城です。
私が南海浪切ホールに到着した午前9時前には、まだ開場前でしたが、卒業生と保護者の方が数多く来られていました。
当日は来賓として同窓会、PTA、学校運営協議会から多くの方にご臨席いただき、予定どおり、午前10時に緞帳が上がり、式が始まりました。開式宣言、国歌斉唱、校歌斉唱の後、1組から順に各クラスの代表生徒に私から卒業証書を授与しました。この77期生は私が岸和田高校に着任した令和4年度の入学生で、この3年間、校長として生徒たちの成長を見守ってきました。担任が呼名し、一人ひとり返事をして立つ姿を壇上から見つめながら、文化祭や体育祭をはじめとした様々な場面を思い出していました。代表生徒だけではなく、間近に顔を見ながら、一人ひとりに卒業証書を渡したいなと思いました。この3年間、たゆまぬ努力を積み重ねてきた皆さん、ご卒業おめでとうございます。
その後、式辞を読み上げました。生徒たちにはこの3年間、始業式や終業式などの機会を通して、「自ら主体的に考え、判断し、行動してほしい」、「限られた時間を有効に活用してほしい」、「常に目標をもって楽しく充実した高校生活を送ってほしい」、「日々の成長を実感しながら、生活してほしい」、そして、「人間として魅力ある尊敬される人になってほしい」など、様々な話しをしてきました。式辞では、新たな道へと歩みだす卒業生に、最後に何を伝えたいだろうと考えたうえで、「折れない心」と「これからの人生」について話しをすることにしました。
「折れない心」については、「これからの長い人生においても、辛いことや苦しいことに直面する場面は数多くあると思います。時には、楽観的に考えたり、気持ちを切り替えたりしながら、前を向くことも必要だと思います。」、「他者からの評価を気にしすぎると、自分の価値や存在を否定することにつながる恐れがあります。あくまでも、他者からの評価ではなく、自分がどうしたいのかを中心に考えるようにしてもらいたいです。」などです。
「これからの人生」については、「学んだ知識や経験を自分の人生に活かすために、どのような行動を起こせばよいのかを考えてほしい」、「たとえ失敗したとしても、そこから多くのことを学び、成長する。失敗した原因を振り返り、改良し、次の成功につなげてほしい」、「失敗を恐れず、困難と思えることにもチャレンジしてほしい」、「1回きりの人生、自分のやりたいことをやればよい」などです。
そして最後に、「皆さんには、この3年間、岸和田高校で学び、身に付けた能力や様々な経験を最大限に生かし、今後、自分の可能性をより一層広げ、リーダーとして社会に貢献できる人になってもらいたいです。皆さんのもつ可能性は無限大です。一歩を踏み出す勇気があれば、これから歩むべき道を切り拓いていくことができると思います。自分が選択した道を『正解』とすることができるのは自分だけです。輝かしい将来に向かって、自分の選択した道を、しっかりと胸を張って歩んで行ってください。」と伝えました。
続いて、大阪府教育委員会からの生徒表彰を行った後、在校生を代表して現自治会副会長の2年生、月川斗晏くんから送辞が読み上げられました。それを受けて、前自治会会長の渡邉一久くんと現自治会会長の西上成志朗くんの2人が答辞を読み上げました。入学してからの3年間を振り返りながら話しを展開し、後半部分では、3年担任8名に対し感謝の気持ちを伝えていました。内容の素晴らしさに加えて、2人の思いや感情が詰まった話しに感動し、思わず涙がこぼれてきました。
答辞の後、卒業生の歌として「YELL」を斉唱しました。「熱唱」といったほうがよいくらいの大きな声が出ていました。私も好きな曲であり、卒業生と一緒に口ずさんでいました。校歌と卒業生の歌についてはピアノによる生演奏であり、それぞれピアノを弾いてくれた1年生2名に感謝します。卒業式という大舞台での演奏に、とても緊張したでしょうが、よい経験になったのではないかと思います。ありがとうございました。
最後になりましたが、ご臨席賜りましたご来賓の皆様、ご列席いただきました保護者の皆様方にお礼申し上げます。また、保護者の皆様方には、本校の教育活動にご理解とご支援・ご協力いただいたことに感謝申し上げます。
卒業生の皆さんが今後、様々な世界で活躍されること、また、生きることの楽しさや素晴らしさを実感しながら、悔いのない充実した人生を送ってくれることを心より祈念しています。期待しています。