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5月22(水)茂木健一郎さんの講演などがありました~全国高等学校長協会総会・研究協議会

5月22(水)、埼玉県の大宮ソニックシティホールで、全国高等学校長協会の第72回総会・研究協議会がありました。総会の議事や祝辞、文部科学省初等中等教育局からの話の後、福岡県と宮城県の高校の実践事例の研究協議や文部科学省の担当官から行政説明があり、この日の最後に、ハイライトとなる、茂木健一郎さんの講演を聴きました。

脳科学者として、テレビや講演、著作などでご活躍中の茂木健一郎さんの、この日の演題は、「脳科学からの高等学校教育への期待」でした。

常に舞台上を動きながらお話しされる独特のスタイルで、冒頭、「点差を出すために重箱の隅をつつくような出題をして入学者を選抜するような大学入試をしていて、それに受かることを目指すような学習を高校生にさせていては、この国は亡びる」というところから話が始まりました。ビル・ゲイツ氏を例に、ハーバード大学が、ペーパーテストではなく百人百様の学生を意図して入学させて、新たな価値の創造をめざしていることや、地頭を鍛える教育をしている高校が最後には実績を上げていること、一人の教師の一言が生徒の人生を開くことなど、現在の教育に関して、次々にお話を展開されました。

特に、「AI(人口知能)がディープラーニング手法でますます発達する時代だからこそ、人間の個性が大事になる。評価関数で決めていくアルファー碁のような世界では、早晩AIが人間を凌駕するようになるが、そもそも何が価値かを決めるのは人間であって、AIではない。」というようなことや、「勉強ができない生徒の中にも必ずキラリと光るものがある。脳の欠点と長所は実は表裏一体のもので、ディスレクシア(識字障害)の人が驚くような才能を発揮する。」ということを、ハリウッド俳優のトム・クルーズさんや、戦後最年少真打落語家の柳家花緑さんを例に、話をされました。

他にも、英語を母国語としない人同士が英語でコミュニケーションする世界になっていることや、「ご注文はうさぎですか?」は校長も知っておいて損はないなど、様々に示唆に富むお話で、大変短く感じられる1時間半の講演でした。

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