8月11日(日)の午後、大人4人と子ども4人の8人で、劇団四季のミュージカル「はだかの王様」を観ました。この夏、全国各地を回るもので、アンデルセンの童話を原作に寺山修司さんが台本を書き、岩谷時子さんの作詩やいずみたくさんの作曲した楽曲で展開される、1964年の初演から55年続くファミリーミュージカルです。
劇場には、祖父母や両親に連れられた児童、園児も多く、和やかな雰囲気に溢れていました。
「普通の人には見えるが、役立たずやバカ者には見えないという不思議な服」を巡って、見栄や保身を優先して、他の人の目ばかりを気にする大人たちがたくさん登場します。本当のことが言えないために、王様をはじめ地位のある大人たちがペテン師にすっかり騙されるというストーリーですが、台詞の中に「自分の目で見たことしか信じない。」に対し「目に見えるものだけが存在する訳じゃない。幸せは目に見えないけどある。」というものがあったりして、単純ではなくて大人の観客が考えさせられる結構複雑なところが多分にありました。
出演者の歌やコーラス、バレエダンス、衣装なども素晴らしく、観客と一緒に歌ったり、王様がはだかのまま観客席に降りて来たり、終演後は出演者とロビーで話せたりと、子どもたちが喜ぶ仕掛けが沢山あり、楽しめて記憶に残るミュージカルでした。 今年度から高校でも道徳教育をすることになっていますが、もしこのミュージカルを題材に使ったら、高校生なら、どういう感想を持つのか、興味のあるところです。
