7月27日(土)と28日(日)の2日間、本校会議室において10:00~16:00の時間帯で「和大×桃大わくわく探究ラボ-探究することが好きになる3日間-」が開催されました。「和大×桃大わくわく探究ラボ」は、桃山学院大学の協力のもと、和歌山大学が主催する和歌山大学高大連携事業で、和歌山大学岸和田サテライトが堺市以南の高校生を対象に募集し行われています。
5月25日(土)に「第1回 良い課題をデザインするには」が行われてから2か月が過ぎましたが、この土、日の連日で2日め、3日めが行われました。5月25日の初回には6校から21名の生徒が集まりましたが、夏休み期間に入り、部活動等が忙しくなる中、欠席が増えてしまったのはとても残念でした。
27日は「探究を深める力を身に付ける」をテーマに、和歌山大学 岡崎 裕 教授からの全体講義の後、本校生徒による「防災」「メダカ」に関する課題研究の発表が行われました。その後、生徒たちは「国際・SDGs」「経済・地域社会」「英語・外国文化」「科学・環境問題」の4つの分野に分かれ、各分野の教授等による講義の後、各グループで「探究」の問いを決め、探究計画書を作成しました。
28日は最初に「効果的な伝え方をデザインする」をテーマに、岡崎 裕 教授からの全体講義が行われました。全体講義では、「思考力・判断力・表現力等が重視されており、学んだことを表現する・アウトプットするためのスキルが求められている。そのため、伝えていくプロセスを主体的につくっていくことが重要である。」との話しがありました。また、「プレゼンテーションは相手に情報を提示し、理解を得るようにするための手段であり、相手に苦労させずに自分の言いたいことを分かってもらおうとすることが重要である。そのため、何を主張するのかを考えるとともに、相手は何を聞きたいのか、相手の知識はどの程度なのかを考えることも必要である。」という話しがありました。
また、「プレゼンテーションの資料の構成としては、『起承転結』をベースに、概要(アウトライン)→イントロダクション(背景、研究動機)→実験(または計算方法、モデル)→結果→考察→まとめの流れが一般的であり、最後には「このように考える」や「このように結論付ける」といった結論を述べることが必要である。」という話しがありました。その他、資料作成にあたっての色やフォントの効果的な活用、声の大きさや立つ位置、顔の方向(読み原稿を読むのではない)などについても話しをされました。また「参考文献としてWebページのURLを記載する場合は、必ず日付を入れておくこと。」という指導もいただきました。細部にわたりお話しいただいたので、生徒たちにとっては参考になったと思います。
その後、各グループに分かれて、全体講義での話しも踏まえて、前日に続き、成果発表する準備を行いました。午後2時からは各グループによる「薬」「電気自動車」「経済格差」などの成果発表が行われました。
そして、「まとめ」として、岡崎 裕 教授をはじめ、参加された和歌山大学、桃山学院大学の教授等による振り返りが行われました。
3日間という短期間での活動となりましたが、異なる高校の生徒たちがともに話し合いながら発表に向けた準備を行い、協力して発表したことは、参加した生徒たちにとって貴重な体験になったのではないかと思います。また、大学の先生方に加えて、大学生にも入っていただいたことで、話し合いの深まりを感じられたのではないかと思います。私自身も、最終の成果発表後の質疑応答での高校生、大学生、大学教員それぞれのやり取りを聞いていて、とても面白く、興味深く感じました。このような立場の異なる人たちが様々な視点から意見を出すことはとても効果的だと体感したところです。
「和大×桃大わくわく探究ラボ」において、ご指導いただいた和歌山大学と桃山学院大学の先生方、和歌山大学の学生の皆様に感謝申し上げます。今後も継続し、より充実した内容となればよいなと考えています。これからもよろしくお願いします。