昨日、9月20日(金)に岸高祭(体育祭)を開催しました。この1週間ぐらいはずっと天気予報を気にしながらの毎日でした。1週間前頃にはちょうど秋雨前線が南下し、当日から雨が何日も続く予報であったため、予備日も含めて実施できないのではと心配していました。それが徐々に遅れ、実施できることは嬉しいですが、3~4日前には猛烈な残暑、熱中症のリスクがある中での実施を覚悟しなければならない状況になりました。そこで、当初のクラス用テント、ドリンクの配付、ミスト扇風機などの熱中症対策に加えて、今年度は休養室として、エアコンのあるセミナーハウスとトレーニングルームを開放することにしました。
昨日は朝から快晴ですでに気温もかなり高い状況でした。体育祭は予定どおり開始しました。開会式にあたり、生徒の入場行進があります。本校の体育祭では、「赤団」「緑団」「青団」「黄団」の4つの団に分かれ、各競技による得点で順位を競います。昨年度からこの入場行進についても審査し、その得点に加点しています。審査基準は「雰囲気」、「見栄え」、「オリジナル」の3項目であり、団全体がきちんと揃ってまとまり、元気にはつらつとした行進ができているかに加えて、団の個性が出ているかにより審査を行います。入場行進にあたってはブラスバンド部が団により曲を変えて生演奏します。私が審査を行いますが、今年度は4つの団がそれぞれ曲にあわせたステップや手振りを入れるなどの工夫をしており、順位付けが難しい状況でした。入場行進も競技であるという教員の思惑が反映されてきたと実感したところです。
開会式では体育祭委員長による開会宣言、校歌斉唱・国旗掲揚の後、私から校長挨拶として、来校されている保護者の方へのお礼、近隣にお住いの方へのお詫び、そして生徒たちには熱中症対策と自己管理などについて話しをしました。
その後、4つの団の団長が朝礼台前に集まり、選手宣誓を行いました。笑いを誘う、とてもユニークな選手宣誓であり、生徒全員が一緒にこの体育祭を盛り上げ、楽しみましょうという思いが十分に伝わる内容でした。改めて、個性溢れる素晴らしい人間性に感心しました。
開会式後の午前中の競技は、100m走、台風の目(1年学年種目)、Water bucket relay、棒引き(2年学年種目)、スウェーデンリレー、借りもの競争、クラブ対抗リレーと続きます。種目は昨年度からの変更はありませんが、今年度はWater bucket relayに保護者の方にも参加いただきました。第一走者となる2人組のペアがペットボトルに入れた水を2つのバケツに移し替え、そのバケツを棒に通して肩で担ぎ、バケツの水をこぼさないように第四走者のペアまでリレーしていくという競技です。生徒たちと同様、4つの団に分かれ、4組のペア(合計32名)が競い合いました。突然、参加について声かけさせていただいたにもかかわらず、ご参加いただいた保護者の皆様、どうもありがとうございました。
時間が経つにつれ気温が上昇していたこともあり、午前の競技がすべて終了した後、私から、午後に予定していた男女玉入れと綱引きは実施しないこととし、昼休憩の後は、4つの団による応援パフォーマンス、全員リレー(3年学年種目)、団対抗リレーの後、閉会式を実施すると伝えました。生徒たちは残念な様子でしたが、この暑さ(危険)を体感しているからこそ、理解してくれるものと考えていました。
昼休憩の後は生徒全員の写真撮影を行い、4つの団による応援パフォーマンスが始まりました。本番に向けて練習してきた成果が現れた見事なパフォーマンスでした。全力で競技に取り組む生徒たちの姿も素晴らしいですが、こうして楽しそうな表情で踊る生徒たちの姿を見ることができるのはとても嬉しいです。特に今年度から生徒の声もあって、本部・保護者席のほうに向かって踊ることになり、楽しそうな顔を近くで見ることができるようになったため、より幸せな気持ちになりました。生徒の皆さん、ありがとうございました。
応援パフォーマンスの後は、今年度からの新種目である3年学年種目の全員リレーを行いました。名前のとおり、3年生全員がリレーに参加するという競技です。100m走6人、50mのミニ自転車走4人、100m二人三脚4組、麻袋走8人、ムカデ走5人1組×2,200m走4人という40人によるリレーです。これを2レース(80人)行いました。トラック内でそれぞれの団の生徒を必死で応援する3年生の姿を見ることができました。
最後は団対抗リレーが行われました。体育祭最終の競技であり、4つの団の順位を決定することにもなるため、参加するすべての生徒が全力で走り切る、他のすべての生徒全員がその走りに注目し応援する、最も盛り上がる競技です。今年度も素晴らしい走りと気迫を見せてもらいました。ありがとうございました。お疲れ様でした。
閉会式では成績発表を行い、第77回体育祭は「赤団」が優勝しました。表彰式の後、学校長講評として私から話しをさせてもらいました。私にとっては校長として3度めの体育祭でした。この2年間は「全力」、「団結力」、「一体感」、「たくましさ」、「楽しさ」の5つのキーワードで感動したシーンを伝えてきましたが、今年度は新たな喜びと感動があり、講評で話しました。それは、77期生となる3年生が卒業まで最後となるこの体育祭にかける思い・情熱が伝わってきたことです。おそらく、昨年度の体育祭を超えるものにしよう、参加する全員で盛り上げようという意識が強くあったからだと思います。そのことが入場行進から選手宣誓へと、また応援パフォーマンス、3年学年種目である全員リレーで感じることができました。暑さを吹き飛ばす、素晴らしい「熱い体育祭」でした。
次の3年生となる78期生にも期待しています。こうした「縦のつながり」により、学校行事がさらに充実し、新たな伝統が生まれていくことに期待しています。
さて、生徒の皆さん、お疲れ様でした。開会式でお願いした熱中症対策と自己管理を意識してもらったことで無事体育祭を終えることができたのだと思っています。ありがとうございました。これで今年度の岸高祭は終わりました。3連休後からは気持ちを切り替えて、勉学に部活動に励んでもらいたいと思います。特に3年生は体育祭での充実感・達成感を次への活力とし、自らの目標に向かって後悔することのないよう、全力で取り組んでもらいたいと願っています。
最後になりましたが。暑い中、体育祭にお越しいただいた数多くの保護者の皆様方にお礼申し上げます。危険ともいえる暑さの中、長時間見学いただき、ありがとうございました。一部の競技を中止させていただいたこと、そのため待っていただく時間が長くなってしまったことをお詫び申し上げます。また、昨日は大きな音・大きな声を出し、ご迷惑をおかけした近隣にお住いの方々にお詫び申し上げます。今後とも本校の教育活動にご理解とご協力を賜りますよう、お願い申し上げます。