豊高の進路指導2020 No.1

 今年度も豊中高校の進路指導の話を不定期に発信します。

 豊中高校の進路指導は大学進学が中心になります。

 今年度から大学入試制度が変更されます。大切なのは、正確な情報を「生徒」「保護者」「教職員」が共有することです。

 具体的には、校長が外部の情報(文部科学省・府教育庁や大学・教育産業等からの情報)を正確につかみ、教職員と共有し、その情報を生徒・保護者に伝えることです。

 この1週間のケースで言えば、3年生が受験する共通テストのこと。

 ご承知の通り6月19日に文部科学省は令和3年度大学入学者選抜実施要項を公表し、大学入学共通テストの日程を、当初から予定している2021年1月16日・17日のほか、第2日程として1月30日・31日にも設定することになりました。新型コロナウイルス感染症の影響に伴う学業の遅れを理由に校長が認めた場合は出願時に選択することが可能になります。

 この発表を受けて、いくつかの疑問点を府教育庁を通じて文部科学省に問い合わせをしました。また、複数の大学・教育産業関係者からの話も聞き、豊中高校としての判断をしたところです。

<7月6日の保護者対象の進路講演会でも共通テストの話が・・・>

 日程の複数化の趣旨はよく分かりますし、学業の遅れを抱えた生徒に応える制度は必要です。一方で、次のデメリットもあります。

 共通テスト終了後、受験生は自己採点のデータを予備校等に提出し、その分析結果(合格可能性判定資料)を踏まえ、出願先の最終決定を行ないます。ところが、2週間遅れて行なう第2日程では、このしくみはないと考えられます。すなわち、第2日程で共通テストを受験しても、その自己採点を踏まえた出願先の決定は困難になるのです。また、この2週間の遅れが、大学の個別試験の準備期間を短くすることや、私立大学の入試日程との兼ね合いの事も考えなければなりません。

<7月7日 GLHS10校の校長連絡会で情報交換>

 以上のことから、豊中高校では、最終判断は生徒に委ねられますが、前述のリスクを踏まえ、共通テストの受験日程は当初の予定通りの1月16日・17日を推奨したいと考えます。

 以上のことは明日の3年生に配付する進路便りに記載します。

(GLHSとは、グローバルリーダーズハイスクールのことで、豊中高校をはじめ北野高校・茨木高校など10校が府から指定されています。)