ポチ、帰る!

 PCに向かって仕事をしていると、教頭先生がとても慌てた様子で、「校長先生!大変です!」と校長室に入って来られました。ただ事ではないなと感じて、「どうしたのですか!?」と思わず立ち上がって聞くと、「生物実験室でサイエンス部が飼育しているトカゲが逃げたらしいんです!」と。その瞬間、私の脳裏によぎったのは、時たまニュースで取り上げられているペットのは虫類(しかも、巨大な)が逃げ出して大騒ぎになり、警察官が住宅街の溝や草むらを捜索している映像でした。矢継ぎ早に、「大きさはどれくらいですか?」「毒はもっているの?」(これは、本当に質問しました、滑稽ですが)と尋ねると、教頭先生は、顧問の先生が作成した捜索依頼のビラを見せてくれました。そこには、体長15センチくらいで植木鉢に乗っかって微笑むキュートなトカゲが。「おそらく、生物実験室からは出ていないと見られ、放課後、サイエンス部の生徒たちで捜索をするそうです。きっと実験室の隅っこでじっとしているのではないかと思われます!」という教頭先生の言葉を信じ、無事発見の報を待つことにしました。(*ここまで、かなり脚色しています。教頭先生、ごめんなさい!)

 放課後、会議がある部屋に移動する途中で生物実験室をのぞくと、サイエンス部の皆さんが、物を動かしたりして捜索している様子が見えました。そして、会議が終わって、またのぞきにいくと、もう帰り支度をしている様子。近くにいた生徒に「トカゲは見つかったの?」と聞くと、「みつかりました!」とのこと。よかった!その足で、職員室の教頭先生に報告に行くと、職員室におられた先生も「みつかったか!よかったなあ。」と喜んでおられました。サイエンス部の皆さん、お疲れ様でした。みつかってよかったですね!

 ところで、ずっと「とかげ」と思っていたのですが、帰る前に教頭先生になんという種類のトカゲか尋ねると、「ヒョウモントカゲモドキ」と。えっ、モドキって?と思っていると、「実は、トカゲではなくヤモリみたいです。」とのこと。帰りの電車の中で調べてみると、『爬虫網有鱗目トカゲモドキ科Eublepharis属に分類されるヤモリで、ヒョウモントカゲモドキは和名で、英名はレオパードゲッコーというそうです。(Wikipediaより)

 つまり、ヒョウモントカゲモドキ科のヤモリのポチちゃん(雌)だったのです。

 忙しい豊中高校のちょっとほっこりする話題でした。明日は、ポチちゃんに会いに行こうと思います。