憶念の碑

 中庭の教室棟側に、「憶念の碑」というプレートが設置されています。

第二次世界大戦で日本本土が空襲されるようになり、豊中市も昭和20年6月から終戦までに6回も空襲に見舞われ、死者577人という、大阪府下でも大阪市、堺市に次ぐ3番目の被害があったとのことです。

 学徒動員に出ていた皆さんの先輩である豊中旧制中学校の20期生と引率の教員の10名が、この空襲の犠牲となり、その慰霊のため「憶念の碑」が建立され、豊中高校の中庭にもプレートが設置されています。

 本日、豊中市人権平和センターの方々が来校され、中庭で動画撮影をされました。豊中市では、豊中空襲の被災体験だけでなく、広島・長崎の被爆体験など様々な戦争体験を聴き取り、DVDを制作されています。2年生の皆さんは、日本史の時間に担当の先生から、豊中空襲とこの憶念の碑についてお話を聞いたと思います。

 「憶念」とは、「深く思い、いつまでも忘れないこと」という意味です。戦争を知らない私たちですが、いつまでも知らないままでいられると普通に思っていました。でも近年、その思いが揺らぎ始め、ロシアによるウクライナ侵攻により、危機感は高まりました。高校生の皆さんにとっても同じだと思います。今、私たちの日常は、生活に影響が出てきたくらいで、毎日当たり前のように学校があり、授業があり、部活動があり・・・と続いています。でも、それがずっと守られる保証はないのだという思いは、以前よりは少しだけ大きくなったのではないでしょうか。その思いをどこかに留めておいて、日本の出来事、世界で起きていることをしっかり見たり聞いたりし、考えたりしていきましょう。