豊中・豊高生に歌い継がれてきた校歌です。北原白秋作詞、山田耕筰作曲という当時の黄金コンビによる校歌は全国でも数少ない貴重なものです。昭和11年1月17日の校歌発表会に、山田耕筰氏が本校に来られ、生徒に直接指導されました。同年1月29日には、レコードの吹き込みも完了しました。「レコードA面は、指揮者として有名な上田仁氏のピアノ伴奏により山田耕筰氏の声高らかな独唱で、B面には、山田氏自らの指揮によるコロンビア管弦楽団の演奏が収録されています。声楽家でもあった山田耕筰氏ではあるが、肉声によるレコードは極めて数少なく、氏がいかに本校の校歌に熱意を持たれていたかがうかがわれる。」(創立80周年誌より)その後、終戦を経て、昭和23年、新制高校として豊中高校が発足して以来、校歌がなかった状態が8年続きました。その間、生徒自治会の議論が継続され、新しい校歌の制定も考えられましたが、すばらしい旧校歌を何とか再び生かしたいという意見が多く、昭和30年に旧制中学校校歌の歌詞の一部を変更して、現在の豊中高校校歌となりました。昭和54年には、本校同窓会である豊陵会の事業として、校歌のレコードを作成することになりました。A面がボニージャックスによって歌われた校歌、B面がAMSレコーディングオーケストラによる校歌演奏で戦前に録音されたものとは違うマーチ風にアレンジされた仕上がりになっています。現在、毎朝8時28分に、全校放送で校歌を流しています。
北原白秋氏直筆の歌詞