水曜日は一斉定時退庁日❗

 今年度から、大阪府は働き方改革の取り組みの一つとして、原則水曜日には、一斉定時退庁する日となりました。つまり、勤務時間終了の17時に教職員も一斉に退庁するというルールです。

 校長室で、教育基金の会合がありましたので、ぎりぎりに終わって、17時を回って帰り支度をしていると、教頭先生から、「最後に残っていた部活の生徒も今帰っています。先生方も帰られたようです。私も帰ります。」と報告を受けました。私も慌てて明日の出張の準備を確認して、校長室を出ました。ちょうど自転車で帰るところの生徒数人と会いました。ルールは守ってくださいね。勉強だけでなく、部活動もがんばってほしいと思っています。いつも応援しています。でも、挨拶や清掃や物の管理や・・・そういったことを当たり前にできることが前提だと思っています。もちろん、部活動をしている、していないにかかわらずですけどね。いや、もっといえば、生徒だからではなく、誰であってもですけどね。豊高生には、人として大切なことを自然にできる人であってほしいと思います。

 あっ、「一斉定時退庁日」から話しがそれてしまいました。

 働き方改革を進めていくことは必要だと思います。若い頃を思うと、部活動の指導が終わった後、延々と先生方とおしゃべりをしたりして、いつまでも学校に残っていました。そういう時間があってこそ、毎日がんばれたり、同僚性が育まれたという面も大いにありましたが、他方、時間をもう少し有効に使うこともできたと思います。また、終電まで、いや電車がなくなるまで会議があったり、土日も家庭訪問をしたりと、休みがないことに疑問を抱かず、必要なことだから、今やらないといけないからと働いていた時もありました。そういうことを積み重ねてきたことが無駄だったとは思っていませんが、今は、そういうことを繰り返していてはだめなんだろうなと思います。だから今も、物事の優先順位をつけたり、効率よく進めたりすることなど、見直すことはあると思います。今回のように、強制的にでも退庁する日を作らなければ、なかなか帰ることができないという意見も府立学校の教員にとったアンケートの回答にはたくさんあったそうです。一理あります。私たちも働き方を考え、変わっていかなければいけないところがあるのはそうなんだと思います。

 でも!それだけではありませんね。これはもう、私が管理職になる前から言われていたことですが、「人、もの、金」が不足したままでは、限界があります。時間外労働時間を縮減することを強く求めるのならば、それを実現できる現実的な道筋を現場に示してほしいと心から思います。例えば、もう新年度が始まっているのに、何人もの校長先生方が、非常勤講師がみつからず、連日情報提供を求められています。もうすぐ授業が始まるのに、です。なぜなら、講師登録がないからなのです。あらゆるつてをたどって電話をかけたり、ハローワークなどに求人したり、大学にもお願いしたり、本当に夜も眠れない思いをして、探し求めるのです。全国的にも義務教育も含めて、教員の不足はどんどん深刻化しています。担任が足りない、正規の免許を持つ教科の先生がみつからない・・・もう何年も続いていますが、まったく解決の方向に向かっていません。不足した分を現場の教職員がかぶって大きな負担を抱えた状況が長期化したり、十分な対応ができなくて忸怩たる思いに苦しんだりと、心身ともに疲弊する状況が常態化している現場があちこちにあります。

 来週の投票日を前にして、駅前で候補者が「教育の充実、子どもの未来のために働きます!」と演説されていました。何をどうするのか、具体的で、効果的な政策を実行してほしいと切に願います。