3学期 始業式

いよいよ、3学期が始まりました。

始業式にあたって、次のようなお話をしました。

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新年、明けましておめでとうございます。校長の牧野です。

いよいよ平成27年の歳が明けました。皆それぞれに希望を胸に新しい年を迎えたことと思います。

3学期の始業式にあたって、今日は、干支(えと)にまつわるお話をしたいと思います。

今年の干支は未(ひつじ)ですが、十干では「乙」と、十二支で8番目の「未」を組み合わせた「乙未(きのとひつじ・イツビ)」という歳になります。

ちなみに、十干十二支の最初の組み合わせは「甲子」になります。この漢字に見覚えがあると思いますが、大正13年(1924年)の「甲子」の年に完成した野球の園が、あの「甲子園」です。

「乙」は、春のはじめに草木の芽が、かがまるように生え出す形を表しています。

種子の殻を破る時のように、まだまだ外の抵抗力が強く、それがゆえに、いかなる抵抗や紆余曲折を経ても、それを進めていく気概を持っていくことが大事です。

「サナギの時代を経てこそ、チョウとなれる」というように、辛い困難な時代があっても、やがて、「羽化登仙(うかとうせん)」して、空を飛ぶことが出来るようになります。

伸び悩んでいる時やスランプの時代は、「新しい自分」への変身の機会でもあります。

そんな時こそ、「力をためて、時を待つ」ことが大切です。

「よく伸びるバネほど、よく縮む」と言います。

皆さんも成長する前には、まず、力を溜めなくてはなりません。

秋になって、木の葉が散るのは、もの哀しいですが、それは終わりを意味するものではありません。

一旦、ゼロになったように見えても、来春の木の芽が静かに潜んでいるのです。

見えない生命が、周到な準備をしているのです。だから、たとえ苦しくても弱音を吐かないで、次の飛躍のチャンスに向けて力を溜め続けてください。

次に、「」は、木の枝葉が茂っている形を表しています。

まさしく、未来に向かって、枝葉が繁茂し、繁栄していく希望の字です。

しかしながら、放っておくと繁茂が過ぎて暗くなり、その実を失ってしまうことに為りかねません。

そんな時には、剪定をする必要があります。枝葉を切るためには、「情報」を集めて、どのように剪定していくかという「知識」が必要になってきます。

たえず、目や耳を通じて、「情報」を集積し処理する能力が必要です。

その能力こそが「知識」であり、それを必要な時に取り出して使えるようにしておくことは、現代社会では、生きてゆくための技術であり、武器でもあるのです。

さらに、重要なのは「智慧」です。「知識」が経験に裏打ちされて、人生観を高めるレベルになったもの、それが「智慧」です。「智慧」は、「知識」を善悪のふるいにかけた時に生じます。それは、深い内省の時に結晶化してくるものです。

こうしたことから今年の「乙未」は、苦難・困難な時を乗り越えて、「知識」を「智慧」に変えていく努力が必要であるということです。

さて、年初にあたり皆さんはどのような目標を立てましたか?

新しい歳の幕明けとともに、植物の小さな芽が発芽して、どんどん大きくなっていく様子をイメージして、今までの自分の凝り固まった考えを脱ぎ捨て、新たな何かに生まれ変わるという願いもこめて、各々の頑張りに期待したいと思います。

未来創造を担う、皆さんの心に眠る「無限の可能性」「無限の力」を目覚めさせてください。

磨けば光るダイヤモンドの原石を、さらに磨いてください。

すると、そのとき、「未来」は変わりはじめるのです。

ちなみに、「未来」という名前の人がどれ位いるかを調べてみました。なんと3年生の女子に2人もいました。「みく」さんと「みき」さん。良い名前をつけてもらって幸せですね。

ところで、昨年から学業や部活動において、皆さんの潜在的な能力が如何なく発揮され、形となって成果が表れていることに感心すると同時に誇りに思っています。

最後に、いい知らせを紹介して終わりにしたいと思います。

昨年末の12月26日に、大阪府高等学校芸術文化祭「開会行事」ストリート系ダンス予選会が、八尾プリズムホールで行われました。24校がエントリーし、最終9校が選ばれました。

本校は惜しくも僅差で出場権を逃しましたが、切れの良い動きにいずれの審査員からも高い評価を頂きました。残念な結果にはなりましたが、来年の再チャレンジに向けてのチャンスをまた与えてもらいました。

会場を後にする時、客席のゴミ拾いをしてくれている学校がありました。

「いやあ、何と感心な生徒さんたちだな。」と思って見ていると、何と見憶えのあるウィンドー・ブレーカーを着ているではありませんか!

そうなんです。本校のダンス部員たちが、一生懸命、客席のゴミ拾いをしてくれていました。

本当に嬉しかったですね。私は、その姿を見て、大会会長として、本校の校長として、一人の人間として、胸に熱くなるものを感じました。

会場を使わせていただき、またスタッフの皆さまのおかげで、今日参加させていただいたという、「感謝」の気持ちの表れが、そういう行動に出たのだと思います。

これもひとえに、顧問の先生のご指導の賜物と感謝いたします

今年1年が、皆さんにとって、良い歳になりますように祈念しています。

皆さんの持っているダイヤモンドの原石が、さらに磨きをかけて、今以上に光輝くことを期待して。

 

 

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