本日3学期の終業式を行いました。
私からの式辞に続き、クラブの表彰式を行いました。
平成28年度 3学期終業式 式辞
おはようございます。校長の牧野です。いよいよ今年度も終わりです。
今朝は、とても冷え込みましたが、三寒四温を繰り返しながら、春に近づいていくのですね。
さて、先日来より、卒業式や入試があったため、部活動ができない日がありましたが、今日こうして皆さんの元気な顔を見ることができて嬉しいです。
卒業式も、一部の在校生の皆さんだけでしたが、在校生代表の「送辞」も素晴らしく、またそれに答えての「答辞」も素晴らしい。とても良い卒業式でしたね。
部活動においても、写真部が芸文祭において優秀な成績を修め、全国総文祭6年連続出品となりました。また、ダンス部も優秀な成績を修め、この後、表彰式で披露します。
3学期の終業式の時期になると、どうしても3.11、東日本大震災のことが想い出されます。
あれから6年の時が経ちました。
本校でも、入試の採点中ではありましたが、震災発生の午後2時46分に、校内放送で1分間の黙祷を捧げ、犠牲者の冥福をお祈りしました。
先日の東日本大震災6周年追悼式で、「遺族代表の言葉」で「自分のもてる力を役立てたい」というとても強く印象に残るお話がありましたので、紹介したいと思います。
岩手県遺族代表の千葉陽さんの言葉です。
「大地が波打つような地震と海から迫る壁のような大津波が起きた3月11日が、今日で6年を迎えました。私は、その津波で、父を亡くしてしまいました。(中略)あの時から3月11日が近づくと、少し心が落ち着かない自分がいます。かつての風景が変わっていく姿に、復興しているのだと、実感することはありますが、この心の衝動は、一生続くのではないかと思います。去年、いま住む町で、台風による甚大な被害がありました。私にとって、津波を思い起こす出来事でした。幸い、私自身、被害はほとんどありませんでしたけど、どこにいても、どんなに万全でいたとしても、災害の影響から逃れることはできないのだと感じました。その災害から、何とか生き残った者として、精いっぱいに生きることを全うすること、そして、さまざまなことで起きる「つらさ」を「幸せ」に変えられるように、いまの自分が持てる力が役立つのならば、少しでもできることをしていきたいと思います。」
この話を聴いて如何ですか? 皆さんはどのように感じましたか?
「さまざまなことで起きる「つらさ」を「幸せ」に変えられるように、いまの自分が持てる力が役立つのならば、少しでもできることをしていきたい」と締めくくっていますが、なかなか言える言葉ではないと思います。皆さんは、普段から家族に感謝していますか? 何か、恩返しをしていますか?
家族が普通にいて、当たり前のことが当たり前に出来るという「感謝の心」をいつも忘れないでほしいと思います。
みなさん方は「今日一日を使って、あなたは何が出来るか!?」と問われたら何と答えますか?
別の言い方をすれば、「今日一日が、人生最後の日となったとすれば、あなたは何が出来ますか!?」
考えるヒントとして「今日一日を無駄に過ごさなかったか。」「ほんの些細なことでも良いので、人のお役に立てたか。」その日、一日を振り返ってください。一日の反省の中で見つめなおしてみてください。
悲しみを乗り越えた人たちの言葉には、力強い「使命感」というものを感じました。
そう思うと、私たちも一日たりとも無駄に毎日を過ごしてはならないと思います。
一歩進まずして、今日、終わることがないように「一日一生」を大事にしなければならないと感じました。
また、自分の事だけでなく、他の人にために何かお役に立てるようなことをしたいという「使命感」を抱きながら、常に何が出来るかを考えて行動に移してほしいと思います。
震災後も悲しみに耐えながら、前向きに生きていこうとしている姿を学んでほしいと思います。
皆さんに強くたくましくなって生きて行って欲しいという願いを込めて、終業式の言葉とします。
最後に、報告ですが、私が皆さんの前でこのようにお話しするのは、今日で最後となりました。
というのも、この3月末で「定年退職」を迎えることになりました。
39期生と一緒に入学し、卒業することになりました。
あっという間の3年間でしたが、とても充実した3年間でした。これも偏に東百舌鳥高校の先生方に支えられ、また皆さんからいつも「元気」を頂いていたからだと感謝しています。
36年間の教師生活の中で、東百舌鳥高校の校長をさせていただいたことが、私にとって最高に幸せな3年間でした。本当にありがとうございました。
皆さんに贈る言葉としては、やはり、「やれば、できる!」「皆さんには、無限の可能性がある!」
「さようなら」とは言いません。中国語では「再見(サイチェン)」というように、また、お会いしましょう。お元気で!