いよいよ2学期が終わろうとしています。
ふり返れば、激動の2020年でした。
ちょうど1年ほど前、海を隔てた大陸でとんでもないウィルスの感染が広がっているとニュースが流れ、ほとんど他人事のようにそれを聞いていました。全世界がこれほどの脅威にさらされ、よもや夏のオリンピックも中止になるほど長期間に渡って感染が収まらないなどと夢にも思っていませんでした。
高校ではまともに入学式もできず、４月から2ヵ月ほどの休校があったり、行事を削ったり、土曜日に授業をしなければならなかったり、夏休みも大幅に短縮されたりと、厳しい条件の中で、皆さん本当によく頑張ってくれました。あともう少し、感染防止という点で気を緩めずがんばりましょう。
ところで、12月の半ばになると、毎年清水寺で「今年の漢字」が発表されます。ＴＶのニュースやＳＮＳ等で話題になるのでご存知ですよね。では、今年の漢字は何か知っていますか？
そう、「密」という漢字です。きっと、この漢字だろうと予想していた人は多かったのではないでしょうか。
この漢字の成立ちは、「屋内」を表すウ冠、閉の意味を持つ必は「閉じこもって」という意味、そして山は「ひっそり」している山だそう。ということで、この漢字は元々「ひそか」を表しているそうです。
一方、「今年の漢字」の企画元の日本漢字能力検定協会は「密」が選ばれた理由として、３つあげています。
①新型コロナウイルスの感染拡大で「3密」ということばが使われ、多くの人が常に「密」を意識しながら行動するようなったこと
②離れていてもオンラインなどで大切な人との関係が「密」接になったこと
③政界や芸能界では内「密」や秘「密」が多かったこと
この３つです。一つの漢字で、非常に深い意味を感じますね。
さて、皆さんの明日からの冬休み、例年より短い休みではありますが、引き続き物理的な「密」は避けて、それでも家族や友人との気持ちは「密」にして、ゆっくり心身ともに「ひそかに」にリフレッシュできる休みにしてください。とは言いながらも、宿題や課題にはしっかり取り組み、自分を高める努力は忘れないでほしいと思います。
新年は1月５日が始業式です。新しい年を迎えた皆さんの元気な姿に再会できることを楽しみにして、終業式の挨拶とします。
皆さん、良いお年をお迎えください。