2年生は5、6時間目、写真家の長島 義明さんをお招きして、視聴覚教室で人権講演会を行いました。
長島 義明さんは、門真市在住。作品は、アフガニスタンやキューバなど海外で撮影されたものが多く、
対象は、人物や自然、日常風景や民族文化など多岐にわたります。
「平和だったころのアフガニスタン」「阪神大震災」「38度線を越えて-北朝鮮-」「アフガンからの風」など多くの写真展を開催し、
アメリカ芸術雑誌協会最優秀賞などを受賞され、日本写真家協会会員、文化庁芸術家在外研修員の会会員でもあります。
今日は、「平和だったころのアフガニスタン~34年後、あの『笑顔』に会いに行く旅~」というテーマで、
34年前、底抜けの笑顔をくれた子どもたちは、今、タリバンになっていた。「夢」の追求に「平和」は前提。
アフガニスタンが本来持つ美しい風景や人情と内戦等が続く「いま」との対比から、平和の尊さを改めて考えること
をねらいとして、ご講演をしてくださいました。
多くの写真を見せていただきながら、特に34年前と昨年7月のアフガニスタンとの写真を比べながら、
34年前には、今まで行った国の中で最も美しかったのがアフガニスタンで、
当時世界の若者はあこがれた魅力的な国であり、平和だから旅行できる国であったが、
昨年7月は、至る所で銃を持った人たちがいて、特に34年前に出会った少年(現在49歳)はタリバンになっていた
とのお話をしていただきました。34年前に訪れた2年後にソ連軍の侵攻、内戦が始まったが、
34年前に撮影した写真を届けに、写真を持って行くという約束を果たすために、アフガニスタンへ行ったこと、
親しさは変わっていないが、少年は首都から600km離れた政府の管轄の及ばないタリバンの支配地域に住んでおり、
戦争を生き抜いた人生で、「兵士」は食べるために選択し、34年間で二人の住む世界はかけ離れていたこと、
そしてご自身は、人間の悲しさ、楽しさ、家族、愛、友情をテーマに写真をとってきたことを話してくださいました。
その後、パリ、キューバ、インドネシア、ネパール、ブラジル、エジプト、ニュージーランド、
アムステルダム、レバノン、ハイチ、ベルリン、ブータンなど、世界中を旅した時の写真を見せていただき、
最後に、時間は過ぎるのが早い、歳は平等に取るもの、
一生は1回楽しく過ごそう、楽しい学校生活を送ってほしい、自分で望む人生を送ってほしい
とのアドバイスをいただきました。貴重なご講演、ありがとうございました。