午後2時から、職員研修を行い、大阪産業大学 西口 利文 准教授をお迎えして、
「生徒との良好な関係を築くヒント」について、ご講義をしていただきました。
学級や学校の状況を、「確立期」「安定期」「不安定期」に分類し、
「確立期」では、現状をよりよくするための行動(開発的行動)、
「安定期」では、現状が悪くなることを防ぐ行動(予防的行動)、
「不安定期」では、悪い状態から抜け出す行動(回復的行動)、
をそれぞれ軸とした指導が必要であることを、
天ぷら料理を例に、分かりやすく説明していただきました。
(油に引火したような危機的状況では、おいしく揚げることより、火を消す行動が必要)
続いてなぜ「不安定期」に陥るのか、そのメカニズムについて、教えていただきました。
人間の営みの多くには、同じパターンの繰り返しが見られ、
「問題」があるときには、それも繰り返され、「不安定期」の深みにはまる。
その「不安定期」から抜け出すには、自らの行動をなにか「変化」させること、
その変化の結果、うまくいけば「もっとそれをする」。うまくいかなければ「何か違ったことをする」。
すなわち「小さな変化が、大きな変化を生む」こと。
必要に応じて、様々な「変化」できるためにも、「指導方法のレパートリーを広げる」ことが重要。
「不安定期」は、その原因を探すことよりも、解決の方法を探すことが急務であること。
を、教育心理学的アプローチに加えて、具体的な例も示していただきながら、とても分かりやすく教えていただきました。
私たちが毎日実践している生徒指導において、今まで知らなかった新たな観点を教えていただくともに、
現場に寄り添った内容で、とても元気を与えていただきました。
また西口先生には、今年度、本校の学校協議会委員をお願いしております。
先生は、授業改革にも、深い造詣をお持ちで、近隣の小・中学校と連携を図りながら、
現場を重視した実践的な研究を進めていらっしゃいます。
これをご縁に、今後、本校の授業力の向上にも、お力を貸しいただければと思っております。