緑風冠高校の周囲の歴史(1)

 緑風冠高校は大東市にありますが、学校の周囲には興味深い歴史的な場所が幾つかありますので、紹介をしていきたいと思います。

一回目の今回は、学校の南側100mの地点にある谷田川です。

正門から南を見ると、堤防に向かって緩やかな坂道があります。毎朝、この道路を利用して自転車通学の生徒が疾走して登校してきます。このあたりは、生徒の自転車マナーが良くないと苦情を言われたところでもあります。今年はすっかり苦情が少なくなりました。余裕をもって登校する生徒が増えたからと思っています。

坂をすすむと堤防があり、橋の上から谷田川を見ると・・・ご覧のとおり、生活用水の川で少し汚れています。しかし、この川は戦前には、住道駅付近の角ノ堂浜という寝屋川と恩地川(大和川の支流)の合流地点から、5月の野崎観音の八日日(ようかび)に野崎参りの屋形船が往来していたそうです。春の季節ですから、この谷田川の周囲には、いまでは考えられませんが菜の花が咲き、船の漕ぎ手の唄にあわせて、屋形船に乗って野崎参りをしていたということです。やがて戦後には国鉄(今のJR)に野崎駅ができ、鉄道による輸送が野崎参りの中心となり、屋形船はなくなったそうです。飯盛山を遠景に菜の花を見ながら、屋形船で野崎参りをしていた人からは、80年後のいまの姿は想像もできなかったと思います。以前のブログにも書きましたが、昭和47年の大東市の洪水以降に、築堤工事が行われ、町の様子がさらに変化していったと思います。

生徒たちにも、毎日、自転車から見る谷田川の歴史を感じてもらえるといいなと考えています。

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