今日午後2時から、高校数学の初任者研修が緑風冠で行われ、
本校の教員が初任者を代表して、本館4階の通称「アクアルーム」で研究授業を行いました。
初任者研修の受講者は約30名でしたが、本校の教員も多く参観し、参観者は全部で40名にもなりました。
3年の「理数数学Ⅱ」で、「サイクロイドの拡張」というテーマで行いました。
サイクロイドとは、円が直線の上を滑らずに転がるとき、円周上の点が描く曲線です。
サイクロイドは、以前に学習しているので、まずその復習から始めました。
その際、Grapesという曲線を描くことができるソフトウェアを使って曲線を描き、
それをプロジェクタでホワイトボードに投影して説明しました。ホワイトボードですから、映像の上から説明を書き込むことができます。
続いてサイクロイドの拡張として、同じく円が直線上を転がるとき、円周より外側の点や内側の点が描く曲線(トロコイド)について、
まずプリントを使って、生徒が45度刻みで転がったときの点を取り、予想を立てながら、曲線を考えていきました。
生徒の作業結果を、書画カメラを使って全員で見て、意見交換を行ったあと、Grapesで確認しました。
さらに直線ではなく円の周り(外側、内側)を円が転がる時に円周上の点が描く曲線(エピサイクロイド、ハイポサイクロイド)を考え、
Grapesで提示しながら、それぞれの曲線の媒介変数表示を考えていきました。
最後に、日常生活でサイクロイドが現れる場面について、紹介しました。
自転車のタイヤに電球をつけて走るとき、それを横から見ると現れる他、
サイクロイドは「最速降下曲線」とも呼ばれ、物体が落下するとき、一番効果的に加速できる曲線でもあります。
そのため、ジェットコースターの加速部分や、スケートボードのハーフパイプのコースの断面に現れます。
なお、今日の授業のS-T分析図は、次のようになりました。(→表示)
1学期に実施したときよりも、生徒の活動や考える場面が多く組み込まれているように思います。(→表示)
研究授業終了後、初任者の皆さんは研究協議を行い、意見交換等を行いました。